橋梁補修工事の現場取材に初めて行った。足場内部に入る際には、防塵マスクを着けて防護服を着込み、更にその上から頭をすっぽりと覆うフィルム付のフードマスクを被る。最後にヘルメットを装着して完了▲防塵マスクは慣れない身には着けただけで息苦しさを感じ、動きにくい防護フル装備の状態で、パイプが入り組んだ狭い足場内を進むとその息苦しさは増す。10月中旬の気候でも5分も経てば全身汗だくとなった▲足場内の作業は厳しいモノと想像はしていたものの、実際にその状況に触れると厳しさをリアルに理解できた。回数を重ねていけば防護装備にも慣れ、体の動かし方のコツを掴めれば具合は変わるとのこと。案内をしてくれた方の身のこなしは感心するほどスムーズであった▲今回の取材はブラスト作業でのロボット施工の実証テスト。日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会では、素地調整においてロボットを導入し、現場作業の省人化や効率化を目指す。完全自動化ではなく人と協働ロボットの相互作用で新しいスタイルを見据える▲社会インフラの維持管理において現場作業での機械化の動きが目立っている。工場と異なり現場での機械化は不十分と言える現状だが、技術開発は確実に進んでおり、実装される日は決して遠くはないと感じる(T)