好川産業は3月8日、9日の2日間、花博記念公園鶴見緑地ハナミズキホール(水の館)で「近畿マルヨシフェア」を開催した。取引先の塗料販売店、塗装ユーザーなど1,500人超が来場した。初日のオープン前には、好川辰蔵社長が出展企業に対してあいさつ。「いまやお客様にとって展示会は新製品を発見する場所だけではなく、出展者さんとの対話も求められています。ぜひともお客様との交流を深め、今後の関係につなげて頂きたい」と述べた。今回は、来場者にドリンクと軽食を提供。交流と対話を重視した展示会となった。
2年ぶりの開催となった同展には、建築、防水、防食、車両、工業の各分野から約70社が出展。新製品や売れ筋製品が一堂に集結した。また会場中央には、同社の特売コーナーを設置し、刷毛、ローラーなど塗装資材を買い求める来場者の姿であふれた。
この日に合わせて新製品も大々的に紹介。マイクロファイバーと化学繊維を独自の配合で混紡し、リシン面の上塗りでもヘタリの少ないスモールローラー「ブラックオリーブ」の他、「エコキュート貯湯タンクカバー」を出展した。
「同タンクカバー」は、被せるだけで塗料や汚れの付着を防止する給湯器用カバー。「マスカーによる養生を不要にし、手間と作業時間を大幅に短縮できる」と便利さをアピール。大小の2サイズを揃え、今春から同社ブランドとして販売する。
中でも来場者の注目を集めたのが、吐出した研削材を回収、再利用するブラスト機「リユースブラスト」。会場内に実機を設置し、希望者向けに体験デモを実施した。
「リユースブラスト」は、昨年から市場展開を開始した同社オリジナルのブラスト機。ブラスト、バキューム、回収機の各ユニットをトラックに積載できるコンパクトさを有しつつ、最大吐出圧力1.4Mpaを誇る高吐出力が特長。「道交法が定める高さ基準をクリアし、積載したまま走行ができる。狭い現場や機器から離れた現場(200~300m)でも十分に対応できる」と使い勝手の良さを訴求した。これまで5現場で採用され、実機販売とリース展開の両軸で普及拡大を目指す方針だ。
また変わり種製品として、黒檀ヘアブラシ「Y brush」の販売を今春から開始する。高級天然材の黒檀と猪毛を使った高級ブラシで「一度髪を梳かすとその滑らかさからやみつきになる」と品質の高さをアピール。大・中・携帯用の3種類を揃え、各サイズ100本の限定品として販売。刷毛にこだわりを持つ塗装職人に訴求し、贈答品としての需要を見込む。
この他、昨年「なにわの名工」に表彰された香山英一さん、石川幸四郎さんと刷毛職人見習いの日野亜莉紗さん3人による刷毛実演コーナーを設置。毛を束ねて木柄に結びつける「とじ」の工程を披露した。
馬や豚、山羊など数多の種類の毛から塗料の種類、塗装部位に適した配合で束ねて木柄にくくりつける手つきは職人芸そのもの。1つ1つ丹念な工程を要する刷毛作りの奥深さを伝えた。
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