ウイルバー・エリス(本社・東京都港区、社長・末吉光氏)は6月1日付で「コネル・ブラザーズ・ジャパン株式会社」(CONNELL)に社名変更する。

CONNELLは、米・サンフランシスコに本社を持つ特殊化学品商社で創業は1989年。1931年からは米・Wilbur-Elisの子会社として、現在アジア太平洋地域においては18カ国、48拠点で事業を展開している。直近の売上高は約1,000億円弱。

CONNELLの日本法人にあたる同社は1947年に設立。塗料、インキ、医薬、工業用など幅広い分野に化学品を供給。創業当時Wilbur-Elisが擁する食糧品事業からスタートした経緯から現在までウイルバー・エリスの名称で事業を継続してきた経緯がある。

末吉光社長は今回の社名変更について「昨秋からグループ事業の再構築と連帯強化に着手し、今年から新しいロゴを導入することにした。日本法人としては、その機会を捉えて、他の姉妹会社と同じ呼称に社名を改めることにした」と説明。「これからはカスタマーセントリック(顧客中心主義)をスローガンに顧客との相互理解を深めていきたい」と述べ、顧客パートナーとしての展開に新たな活路を見出している。

そのため同社は今年から営業体制を刷新した。全営業マンにタブレットを支給し、CRMと連動した営業展開を開始。「これまで扱い製品の知識習得に時間を費やしてきたが、これからは顧客の新規開発やソリューションサービスに注力していく」とし、複数の製品と経営資源の最適化を図ったポートフォリオマネジメントの強化に努める方針を打ち出した。

末吉社長は塗料向け事業について「国内市場は伸びに欠けているが、まだまだ市場を拡張できる余地はあると考えている」とR&Dを基点とした新たな商社像を見据えている。