スケジュール管理アプリを開発

Paintnote(本社・東京都品川区、社長・藤井友輝氏)は、現場仕事のスケジュール管理を支援するWEBサービス「おたスケ」を開発、7月からスマホアプリによる運用を開始した。塗装会社をはじめ、小・中規模の専門工事業など複数の現場仕事を抱える企業向けに特化したスケジューラーで、管理者と現場スタッフが簡単にスケジュールを共有できるのが特長。労務管理の重要性も増す中、シフト管理業務の効率化ツールとして普及拡大に期待する。


技能スキルや休暇を考慮した人員配置、外注先との連絡調整など、常時複数の現場を抱える塗装会社にとって、スケジュール管理は緻密さと迅速さが求められる業務。「人員をやりくりしてもいつも特定のスタッフに負荷がかかる」「急な変更に連絡が追いつかない」「現場住所や持ち物など詳細な情報が伝えきれない」「顧客の依頼に瞬時に回答できない」など、スケジュール管理業務は複雑かつ多岐に及ぶ。

多くはExcelやホワイトボード、Googleカレンダー、グループウェアの活用が見られるが、人員規模によって難しさがあるのも事実。「最新情報の共有が難しい」「事務所に戻らないと確認できない」「スタッフの割り当てが難しい」などの課題を抱えている。

こうした現場仕事におけるスケジュール管理の精度向上と負担軽減を目的に開発したのがクラウド型サービスの「おたスケ」。パソコンやスマホを通じ、現場スタッフに対する連絡や管理者との情報共有をスムーズに行うことができる。

仕組みとしては、管理者が物件情報に基づき、カレンダーにシフトを作成。現場に配属されるスタッフは、カレンダーを通じ、担当現場、工期、メンバー、持ち物を確認することができる。カレンダーは、日、週、月に加え、スタッフ、案件ごとなど6パターンの切り替えが可能。スケジュールに変更が生じた際は、その都度担当者に対してプッシュ通知が自動で送られ、連絡漏れを防ぐ。その他、車両・備品管理機能やダブルブッキング防止機能を搭載しており、事前に指定した休暇日には、スケジュールの入力ができない仕様となっている。

必要な管理項目は、会社側が複数かつ自由に作成することが可能で、ユーザー個々の役職や職域によって各情報のアクセス権を振り分けることができる。そのため、現場との共有が必要な工事分類、連絡先、作業内容を記載する一方で、元請け会社や工事受注金額、請求状況など経営者、管理者のみが必要な情報管理もできる。

利用料金は、ユーザー数によって料金体系が異なるが、月々1万9,800円~。アクセス権の振り分けによって協力会社や外注先との共用も可能としており、現在トライアルを含め約30社が導入している。

労務管理の応用に期待

これまで塗料販売店向けに塗料販売管理システム、塗料受発注システムを展開してきた同社にとって「おたスケ」は、初の塗装会社向けサービス。開発の経緯について藤井社長は「塗料受発注システムを通じ塗装会社との関係が深まる中、スケジュール管理に対する課題や開発要望が多く寄せられた」と説明。市場に複数の現場作業を管理するツールがなかったことも開発を後押しした。

同社が「おたスケ」でユーザーに期待するのは、管理者と現場スタッフとの円滑な情報共有もさることながら、事業力の向上に寄与する点。「急な施工依頼に対してもその場で施工日などの回答できるため、失注リスクを防ぐことができる」「自社のキャパシティを把握することができる」「休暇の管理がしやすい」など営業面、管理面双方のメリットを訴求する。

特に同社はスケジュール管理の派生業務として、労務管理の重要性に着目しており、「おたスケ」においても毎日の施工開始時間及び終了時間を記録できる打刻機能をオプション機能に盛り込んだ。これにより、スタッフごとの月末及び月途中の稼働時間の集計確認が可能となり、シフト調整や残業時間の是正に活用できる。その他、スマホで作成できる報告書作成機能も付与し、施工管理ツールとしての要素も盛り込んだ。

「既に市販されている施工管理アプリほど多機能ではないが、スケジュール管理ツールに特化した使いやすさを追求した」と藤井社長。今後の展開としては、管理項目をユーザー側で自由にカスタマイズできる仕様にしたことで、塗装会社に限定せず、常時複数の現場にスタッフを派遣する専門工事業や警備会社など幅広い業種に導入を訴求していく考え。「導入以降も顧客ユーザーとコミュニケーションを深めていく」と機能強化に注力する意向を示す。



「おたスケ」画面イメージ
「おたスケ」画面イメージ

HOMENew Trendスケジュール管理アプリを開発

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