関西ペイントは、アクゾノーベルへのアフリカ事業の譲渡契約が解除になったと発表した。
関西ペイントは昨年6月にアフリカ事業を大手塗料メーカーのアクゾノーベルに売却することを合意し、株式譲渡契約を締結した。同社では、関連する国や地域での競争法審査を進めてきたが、昨年11月に南アフリカ競争委員会が譲渡の禁止を決定。そのため関西ペイントとアクゾノーベルは南アフリカ競争裁判所に審査請求を行っていたが、今年11月21日に同裁判所により譲渡の禁止が決まった。

同社では重要地域と位置付ける南アフリカの判断を踏まえて、11月29日付で譲渡契約を解除することを決めた。今後は関西ペイントが事業継続を行っていく。
同社のアフリカ事業は長年にわたり赤字を継続してきた中で、2021年3月期にようやく黒字化を達成。その後は順調に業績を改善してきている。2023年3月期では前年比6.5%増の27億円の利益を達成、2024年3月期計画では7.1%増の30億円を見据えている。

譲渡を決めたときは「赤字から黒字に変わっていく端境期。アフリカという地域の難しさとB to Cという消費者向けのビジネスモデルの経営の難しさがあった」(関西ペイント・執行役員経営推進部門経営企画本部長・冨岡崇氏)としてアクゾノーベルへの事業譲渡を決めた。
しかし、その後、アフリカビジネス改善に取り組み続けた結果、「今は事業運営、今後の拡大には揺るぎない自信を持っており、実績も出ている。アフリカビジネスについては、悲観的になることはなく新たな可能性を追求できる」(冨岡氏)とポジティブにとらえる。

また、構造改革を進める中で財務基盤は強固であり、流動性も潤沢として、今回譲渡できなかったことが成長戦略及び株主還元に影響を与えることはないという。
今後の事業戦略として、関西ペイントグループのグローバル化を進める上で、アフリカ事業のメンバーのグループ経営への参加度を高めていく。同時にビジネスを広げるためにガバナンス強化の推進などを図っていく。