塗料を通じて広がるハッピーの輪

「塗料を通じて社会に幸せをお届けしたい」―そんな思いのこもった活動に共感の輪が広がっている。日本ペイントのCSR活動「HAPPY PAINT PROJECT」だ。イベントに参加した子供たちの弾ける笑顔、目の不自由な人たちに届けた安心安全、エッセンシャルワークへの理解を促したペイントイベント、そして同社の社員に還元している心の充足。塗料だからこそ実現できる幸せの輪が広がっている。


「HAPPY PAINT PROJECT」は、塗料を通じてさまざまな社会貢献活動を行っている日本ペイントのCSR活動。2017年から活動を始め、親しみを感じてもらえるよう2019年に「HAPPY PAINT PROJECT」と命名した。

ペイントを使って子供たちと絵を描くアートイベント、学校校舎などのボランティア塗装への協賛、抗ウイルス・抗菌塗料による安心安全空間への協力、遮熱塗料を使った環境に優しい街づくり、トンネルアートやミューラルアートによる街の景観への貢献など、日本全国でさまざまな活動を実施。 2023年9月時点までの活動回数は65回を数え、子供たちや保護者、教員、ボランティアなど参加人数は延べ5,280名を数えた。

「事業会社として経済的価値を追求していくことはもちろん、塗料メーカーとして社会にどのような価値を提供できるか。事業活動とCSR活動を密接させた先に企業の持続可能な発展がある」(同社・喜田益夫社長)との考えが「HAPPY PAINT PROJECT」の根底にある。その名の通り、「塗料を通じて社会に幸せをお届けする」。それがこのCSR活動のコンセプトだ。では、どのようなハッピーを届けているのだろうか、その一部を見てみよう。

ペイントが広げるハッピーの輪

コロナ禍が猛威をふるっていた2021年、山形県立山形盲学校の教職員から「接触による感染リスクから子供たちを守りたい」との声が寄せられた。
世間では"接触感染"の危険性が叫ばれていた中、目の不自由な子供たちは廊下の壁や扉を手で伝って校内を移動しなければならない。「子供たちを接触感染から守り、安心して学校生活を送らせてあげたい」。そんな教職員の思いに応えて抗ウイルス・抗菌塗料の「PROTECTONインテリアウォール」を無償提供。教職員らで廊下の壁や扉を塗装し、「これで子供たちに安心して壁をさわっていいよと言える」と、安心という名のハッピーを届けた。

「HAPPY PAINT PROJECT」ではこうした教育のサポート活動を広く実施。中でも多く行われているのが、ペイントを使った子供たちによるアート活動だ。アフリカンペイントアーティストで日本ペイントのスペシャルアンバサダーを務めるSHOGEN氏とタッグを組み、子供たちによる壁画制作などのアート活動を全国各地で展開。

これらのイベントでSHOGEN氏が子供たちに語りかけるのは、「まわりの目を気にせず、自分を信じて、自分の思いのままに描いて」というアドバイス。アートを通じて、自分を信じる自己肯定感や思いのままに表現する個性を育んであげたいとの思いがある。

そうした活動の中でこんなエピソードもあった。
神奈川県湯河原町で、町のゴミ収集車に子供たちがペイントアートを描いたときのこと。後日、自分たちの絵で彩られたゴミ収集車を町で見かけた子供たちは、運転していた作業員に笑顔で手を振った。その作業員も思わず笑顔で手を振り返し、ホッコリ笑顔のキャッチボールだ。日常生活を送る上で欠かせないゴミ収集という大切な仕事への気づきも子供たちにもたらし、ハッピーの輪が広がった。

全社に広がる心の充足

「最近は、『学校創立150周年記念でペイントを使ったイベントを開きたい』とのご要望が増えていますね」と日本ペイントの担当者。明治5年に近代学校制度の「学制」が始まり、創立150周年を迎える学校が増えているからだという。
このように、学校を始めさまざまな施設、まちづくり活動など相手先からの協力要請が増えてきたのが最近の傾向だ。口コミやネットなどで情報が拡散、認知度の広がりを実感している。

こうしたリクエストに対して、「そのイベントの公共性や参加人数など、どれくらい多くの人にハッピーをお届けできるかを基準に協力させてもらっています」と説明。開催が決まったイベントには、塗料の提供を始め会場の設営、養生や下地づくりなどの前作業、塗装指導、参加者のフォローなど裏方の仕事に徹底、塗料を通じたハッピーの演出に努めている。

そしてこの裏方の仕事に、同社の社員が関わる光景が広がってきた。
「HAPPY PAINT PROJECTの名のもとに活動を行うにつれ、本社担当部署と全国の営業所が協働する場面が増え、社内的にも全国で一体感が高まっています。SDGsの気運を背景に地域貢献や社会貢献への意識が多くの社員に芽生え、HAPPY PAINT PROJECTがその受け皿になっている」と、社員を巻き込んだ全社的な動きになってきた。CSR活動を通じたハピネスが同社の社員にも還元、塗料を通じた幸せの輪が広がっている。



いつも子供たちの笑顔が弾ける.JPG
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