日本塗装工業会は10月18日、全国建築塗装技能競技大会と並行してハイブ長岡(新潟県長岡市)で第104回全国支部長会を開催した。

加藤憲利会長は冒頭のあいさつで技能競技大会に従事した関係者に対し、感謝の意を述べた上で、以前から組合活性化策として掲げる女性会員及び後継者との意見交換会について言及した。「第1回の意見交換会を東京、神奈川ブロックで実施し、骨子が固まりつつある。今後も各ブロックで意見交換会を開催する予定で、将来は支部長など責任ある役割に加わって頂くことが重要と考えている」と述べた。

また加藤会長は会員数の動向に触れ「これまで減少傾向にあった会員数が2022年度は9社増となった。今年度も半期で31社増となっており、2年連続の増加につなげていきたい」と述べ、会員拡大に協力を求めた。2023年3月末時点の会員数は2,224社。

今回の支部長会では、ペインテナンス工事支部別月例報告、普及委員会活動、次期役員改選及び委員会選任スケジュール、叙勲Ⅱ類候補者推薦などについて報告した。

4月から9月までのペインテナンスキャンペーンの実績は、昨年同期比約1,000件減の1,689棟。「今年は厳しい状況にあるが、23年間で7万7,000棟を超える実績と評価がある」とし、11月16日の期日まで引き続き受注強化の協力を求めた。

また建設業界で働く女性や関心のある女性を対象にした「けんせつ女子ビューティセミナー」を12月9日、栄ガスビル(愛知県名古屋市)で開催。資生堂ジャパンによるビューティセミナーの他、女性活躍支援講座、パネルディスカッションが行われる。

最後に同会副会長の若宮昇平氏(石川・若宮塗装工業所)が「若手技能者(外国人)の現地採用面接・教育訓練の様子と今後の入職予想及び離職防止について」をテーマにプレゼンテーションを行った。
若宮氏は、昨年度にベテラン、中堅を含む社員職人4人が離職したことを受け、ミャンマー技能実習生2名の採用を決断。ミャンマーでの面接の様子や採用の現状について述べ、「技能実習生は、渡航前に安全管理や指差し確認などをきちんと学んでおり、既存社員にとっても良い刺激になっている」と有用性を示した。