菊水化学工業は新たなタイプの多彩模様塗料「パステルフレーバー」を発売した。多彩模様塗料では希少な遮熱・断熱機能を持たせたことに加え、ローラーでの施工を可能にしたことで施工性が高まった。多彩模様塗料のニューフェースとして市場に売り込む。

近年、戸建てなど低層住宅の塗り替え市場で多彩模様塗料の採用が増えている。外壁材の窯業サイディングの高意匠化に伴って、塗り替え時にも意匠性を求めるニーズが高まっているためだ。従来の単色塗りつぶしから多彩模様によるデザイン塗装への流れが1つのトレンドになっている。

今回、同社が新発売した多彩模様塗料「パステルフレーバー」の特徴的な点は遮熱・断熱機能を持つ多彩模様塗料という点だ。変色リスクの少ないチタン系黒色遮熱顔料の採用で塗膜表面の日射反射性を発揮することに加え、専用中塗りに中空バルーンを含有、外部からの熱伝導率を抑える効果を持たせた。多彩模様のデザイン性に加え、遮熱・断熱のダブル機能により快適性と外壁基材の保護機能を高めた。

更に、ラジカル制御技術により退色や塗膜の劣化要因を抑制、期待耐用年数12~16年の高耐候性を発揮、デザイン性を長期にわたって維持する。親水性による低汚染性も実現した。

もう1つのセールスポイントはローラー塗装を可能とした施工性だ。従来の顔料ゲルによる多彩模様塗料は、ローラーの転圧でゲルがつぶれてしまい意匠を損なう課題があった。

新製品は顔料ゲルではなく、多彩模様の斑(ふ)に微細なカラーチップを塗料中に配合、分散させた。推奨ローラーの選定とともに、施工動画でローラーの動かし方を明示(カタログのQRコードで視聴可)するなど、カラーチップの偏りのない上質な多彩模様仕上を実現、ローラー施工での仕上がり品質を担保した。

カラーバリエーションは、自然な色調、アースカラー、パステル調、モノトーンの4系統、全20色をラインアップ、建物の外観を彩る。

仕様はローラー塗装、吹付ともに、ベースカラーを兼ねた「パステルフレーバー中塗り」後に、カラーチップ含有クリヤーの「同上塗り」を塗装。用途は各種サイディング、旧塗膜の改修、新築時の外壁塗装。