住宅塗装の分野で注目を集めそうな商材がある。アールズ(東京都中央区、社長・古住直輝氏)が開発、販売している棟板金下地材「ガルベース」だ。屋根の塗装と同時に棟板金の補強を行えるようにしたアイデア商品で、屋根の風災対策で施主の安心感と満足度を高めつつ工事単価のアップも実現する。住宅塗装における付加価値商材として広がりそうだ。

近年、台風の大型化に伴って屋根材が吹き飛ばされる災害が多発、特にスレート屋根や金属屋根の頂点を覆っている棟板金の飛散が頻発している。これは、棟板金を固定している貫板(棟板金下地材)の腐食で釘が効かなくなっていることが主な要因で、「塗装工事で屋根の耐久性を高めても、いつ飛んでしまうか分からない棟板金のままでは意味がない」(古住氏)とし、その補強に有効な下地材を製品化した。

同社が開発、販売している「ガルベース」は、ガルバリウム鋼板を基材にした汎用型の棟板金下地材で、既存の木製下地と交換することで棟板金を強固に固定する。ガルバリウム鋼板製で腐食に強く30年の高耐久、ビス留めで釘のように抜ける心配もなく風速65m/sの超強風試験もクリア、大型台風時代の棟板金下地材として完成した。規格はH15×W45×L3050mm/本。

塗装事業者にとって優位なのは施工の簡便性だ。既存の貫板をくぎ抜きなどで撤去し、ガルベースを屋根下地にビス留めして棟板金を被せる(ビス留め)だけなので特別な作業を要しない。それでいて屋根の根本的な問題解決ができ、施主の安心感と満足度と工事単価のアップも同時に達成できるソリューション商品だ。

「棟板金の補強は、塗装工事の付加価値化に加え他社との明確な差別化にもなる最強の付帯サービス」(同)と言及、住宅塗装分野に広めていきたい考えだ。問い合わせは同社TEL03-6262-1412。