水谷ペイントは9月1日、独自硬化システム「SYSTEM M」を採用した床用水系2液型アクリルウレタン樹脂塗料「フロアピアニ」を発売する。7月20日から22日に開催した「2022年度第2回WEB新製品発表会」で発表した。

「SYSTEM M」は、同社が独自開発した硬化システムの名称。一般的なウレタン硬化、エポキシ硬化と異なる非イソシアネート系硬化剤で、水溶性かつ低分子の硬化剤がエマルションの粒子隅々まで行きわたり、完成度の高い架橋システムを特長とする。3年前に同技術を初採用した水系2液屋根用塗料「ルーフピアニ」を投入、弱溶剤2液型シリコン樹脂塗料に匹敵する水系2液型ナノシリコン塗料として販売拡大が伸びている。

「SYSTEM M」最大の特長は、安全・低毒性と可使時間の長さだ。

今回開発した「フロアピアニ」は、樹脂にウレタン成分を有しつつもイソシアネート硬化ではない「SYSTEM M」を採用したことで低毒性を確保。更に従来の2液型塗料を大きく上回る可使時間24時間(23℃)を確保し、作業性を高めた。

更に3時間(23℃)で軽歩行を可能にする速乾性や電動撹拌機不要、耐重量物走行、耐ヒールマーク性、耐薬品性を保持。同社は、施工の簡便性と物性面を両立した製品としてプロユーザーからセルフメンテまで幅広い用途での採用を見込む。

塗装仕様(平滑仕上げ)は、「水系ボウジンテックスシーラー」を塗布後、同品の2回塗り。塗装間隔時間(23℃)は2時間以上でハケ、ローラーに対応。主剤、硬化剤の混合は、水と混合した硬化剤を主剤(缶)に投入する方式で混合不良を防ぐ。標準色は14色(ライン用白・黄色)、調色対応可。

また溶剤系2液型エポキシ樹脂塗料「ボウジンテックス ワンコートライン」を8月1日に発売することも発表。

同品は、強化コンクリート専用の区画線用塗料として開発した製品。強化コンクリートに直接塗装が可能で、1回塗り仕上げを実現。耐摩耗性、耐擦り傷性、耐フォークリフト走行を付与することで、区画線作業における手間とコスト削減に寄与する。