大日本塗料はサイディングボードの塗り替えに適した水性ふっ素樹脂塗料「EXTRAアクアフッソ」を開発、5月から販売を開始した。

結合エネルギー技術の新開発により廉価な価格設定とし、同社では水性ふっ素樹脂塗料の業界標準を目指し展開していく。

2005年頃から住宅の窯業系サイディングボードには無機系、ふっ素樹脂系、光触媒などのコーティングが使用されたことから塗り替え周期が大幅に伸長した一方で、このような外壁仕上げ工法は難付着性基材と呼ばれリコート性(再塗装)が課題となっている。

そこで同社では安定した付着を得られることはもちろんのこと、臭気や健康に配慮した水性タイプ、更には価格面での課題を解決する次世代塗料としてEXTRAアクアフッソを開発した。

同品は一般的なふっ素樹脂と異なり、フルオロエチレン(FE)とビニルエーテル(VE)の各ユニットを効率的かつ交互に配列しているため、結合エネルギーの高い層に塗膜全体が守られている。この結合エネルギーは自然光の最大紫外線エネルギーよりも高いため、紫外線の影響を受けにくい性質を持つ。

そのため、水性でありながら弱溶剤形以上の光沢保持率を持つ。促進耐候性(キセノンランプ法)試験では、6,000時間で光沢保持率80以上を保持する。

防カビ・防藻性があり建物の外観を長期間保持できる。レベリング性に優れ美しい艶が出せる。

また、「マイティ万能水性シーラー」を下塗りに使うことで、アルミニウム、ステンレス、ガルバリウム鋼板、FRP、高耐候性サイディングボードなど多くの基材に使用することができる。

荷姿は15kg、4kg、色は白及び各色、光沢は艶あり、7分・5分・3分艶。定価は8万円(1缶/15kgセットあたり)。

同社は「完全水性による難付着性基材への信頼性、ハウスメーカーの長期保証制度の中での修繕工法など、さまざまな機会で使っていただけるよう価格や高性能、両方のメリットを中心に認知度アップに努める」とし、初年度の売上0.8億円、3年後には2.4億円を目指している。