雪にペイントするという斬新な発想の塗料が受けている。シンロイヒが昨年末に発売した雪用の蛍光塗料「蛍光スノースプレー」が、積雪地の安全対策用途でヒット、「2期目となる次のシーズンは早めに動き出して販売量を伸ばしたい」と期待を高めている。

同品は、積もった雪に吹き付けることができる蛍光スプレー。発色性の高い蛍光色のため、雪との対比で高い視認性を得られるのが特徴だ。雪面にマーキングして注意喚起や道順案内などの用途で用いる。

積雪地では、雪で隠れてしまった側溝に足をとられたり、歩道と車道の段差でつまずくなど積雪による危険箇所が発生、ケガをする人も多い。また、深い雪による白一色の世界では目が錯覚を起こし、崖の先端が視認できなかったり、スキー場の進入禁止の規制ロープが見えなかったりなど重大な事故につながるケースもある。同社が得意とする蛍光色材をこれらの危険回避に応用できないかとの発想から「蛍光スノースプレー」(エアゾール・300ml)が誕生した。

昨年末に発売後、スキー場の管理会社や自治体の道路管理者などに案内を始めたところ「当社が思っていた以上に反応がよく、一度採用したお客様からリピートオーダーが相次いでいます」と滑り出しは上々。エアゾールタイプで手軽に扱え、視認性の高い蛍光色が注意喚起に効果があるとして採用につながっているようだ。水性で、化粧品などに使われる法定色素を使用しているので人や環境にも優しい。

「安全防災用途の商材は関心を持ってもらいやすい上に、雪面にマーキングできるというユニークな特性が更に関心を後押ししています。話題提供商材や冬場の需要づくりにマッチしたアイテム」として広めていきたい意向だ。

なお、使用量が多いユーザーに、じょうろなどに移して撒く用途向けに「雪用蛍光水」として15kg入り1斗缶も用意している。