アクサルタコーティングシステムズは「2016年版自動車人気色調査報告書」を発表した。同報告書は自動車のカラートレンドを探るため毎年調査しているもので、塗料メーカーの報告書としては伝統のあるもの。

同報告書では、ホワイトの世界的な人気が持続している一方で、豊かな色使いが伝統的な無彩色の色域を活性化させていると結論付ける。世界10台あたり約4台の塗色をホワイトが占めた。

地域別のトレンドは、日本ではホワイトパールの人気が高く27%を占める。中国は50%以上がホワイトで、ホワイトソリッドがホワイトパールを39%以上も引き離している。

北米はグレーが2%上昇してシルバーに対するリードを広げる。ヨーロッパはグレーのシェアが最も高く、ブラックの人気は下降しトップのホワイトとの差は7%へと拡大。ロシアはベージュ/ブラウンは中国と同じ8%を占め、この地域の特徴となっている。

南米は5%をグリーンが占め、グリーン人気が高く、この傾向はロシアと同じ。アフリカは明るい色の人気が世界で最も高く、シルバーとホワイトで63%を占めている。

アクサルタのカラーマーケティングマネージャーのナンシー・ロックハート氏は「無彩色の人気がはっきりと見えていますが、注目すべき点は、無彩色に豊かな色使いを加えて、人目を引く色調が生み出されていることです。こうした無彩色に深みと美をもたらすための新しい塗色提案にご期待ください」とコメント。

ギャラント・グレー 選ばれる
オートモーティブカラー・オブ・ザ・イヤー

オートモーティブカラー・オブ・ザ・イヤーに同社の"ギャラント・グレー"が選ばれた。選抜の理由として無彩色への関心が高まる中で、有彩色調をさりげなく加味した点を評価。明度の低い複雑な色合いで深みと色を変化させる各種の光輝材が用いられている。同社の担当者は「ギャラント・グレーは新しいシルバーと考える」と述べている。