アクサルタは自動車補修塗装向けに、完全ハンズフリーの全自動調合機「Axalta Irus Mix(アクサルタ アイラス ミックス)」を開発、昨年6月よりヨーロッパ全域で先行販売を開始した。国内展開時期と価格については未定としつつ、年内にはアクサルタコーティングシステムズ(本社:東京都港区、社長:齋藤友良氏)の宇都宮・トレーニングセンターに導入予定という。

Axalta Irus Mixは自動車補修塗装におけるスキャン(測色)、検索、混合までのカラープロセスをデジタル化し、完全自動化を実現したカラーシステム。
調合作業を自動で行うため正確なカラーマッチングが可能となり、塗料量の過不足など人的ミスがなくなり効率化が図れる。塗料のムダがなくなるため、ユーザーの収益性向上及び環境配慮に貢献する。

同社では「今までにないカラーの自動化を実現した最速の全自動ミキシングマシン」として、ボディショップの次世代システムの位置付けで展開を見据える。
特長として、専用のボトルと自動化プロセスの設計により常に正確な添加量と、色の再現のブレがなく正確な色を作る。簡単な操作で誰でも使用可能なため、通常調合作業には人が付きっきりになるが、Axalta Irus Mixを使うことで作業者は他の仕事をすることができる。

対応塗料は国内で販売するクロマックスプロとスタンドブルー。塗料は50%リサイクルプラスチックの専用ボトルを使用し、色数は最大120原色を設置できる。サイズは高さ231cm(240cm必要)×幅237cm×奥行72cmで、一般的なミキシングマシンよりは若干サイズアップとなる。

来日したアクサルタのアジア太平洋地域自動車補修塗料本部のサイモン・リー副社長は「Axalta Irus Mixは高い調色精度を実現しアクサルタの革新的なパッケージと連動してお客様の収益を最大化し、環境への影響を最小限に抑えています。お客様の事業の効率性、収益性、持続可能性を高めたいというニーズに応えるためにアクサルタが開発したイノベーション」と新製品を紹介。

日本市場については「お客様の求める品質レベルが非常に高い市場ですので、アクサルタは最新の技術を使用した新製品、例えばフル水性システム、マットクリヤー製品を日本で上市しています。Axalta Irus Mixもその1つ」として国内展開を見据える。