関西ペイントの欧州連結子会社であるKansai Helios Coatings GmbH(本社:オーストリア、以下Helios社)は、Becker Industrie SAS(本社:フランス、以下Beckers社)の鉄道塗料事業を買収すると発表した。

Helios社はBeckers社の鉄道塗料事業を買収する契約に2022年12月9日に調印した。Beckers社の鉄道塗料事業における塗料の配合設計、鉄道会社からの塗料の認証、インドと中国を除くすべての顧客情報などの全事業資産を取得する。

また、Helios社はフランスに初の子会社「KANSAI HELIOS France SAS」を設立し、Beckers社から取得した鉄道塗料事業を行う。買収の完了は2023年第1四半期中としている。

Beckersグループは、コイルコーティングのサプライヤーであり、世界における工業用塗料のリーディングサプライヤーの1社。1865年に創業し、世界17カ国、23拠点で生産、60カ国で販売している。

Helios社は、オーストリアを拠点とし、欧州広域で工業用塗料を始めとした幅広い用途の塗料を提供している。鉄道用塗料としては、Rembrandtin、Heliosと2つのブランドを擁し、更には2022年8月に買収しドイツに設立したKANSAI HELIOS Wefa社の事業ブランドを新たに加え、欧州における鉄道用塗料市場で確固たる地位を築いている。

フランス及び周辺国での鉄道用塗料の地位と高い技術力を有するBeckers社の事業を引き継ぐことで、フランスなどの新市場への進出を図っていく構えだ。

関西ペイントグループは重点方針のひとつに「成長分野への積極投資」を掲げている。インドや欧州を中心に200億円規模で中小型のM&Aを行い、海外事業の拡大を進めている。