アクサルタコーティングシステムズは、自動車カラートレンド説明会「アクサルタ・カラーショー」を開催した。当日は同社グローバル・カラー・マーケティング・マネージャーのナンシー・ロックハート氏(写真)が自動車塗装色のトレンドに関する最新の見通し「Color vIEw 2018」の内容を説明した。

ナンシー氏はまず「人は色を選ぶ基準として『i-telligence(知性)』『e-motion(感情)』の2つの側面を持っている」とし、それぞれの面で消費者を4つのグループに分類した。

「i-telligence」では自動車人気色調査や最新のカラートレンドに関する研究を踏まえ各グループが好む色を選定。環境に関心が高く、緑やマゼンタなどの自然色を好む「Be Conscious(意識)」、ホワイトやブラックなど売れ筋の色を嗜好する「Be Popular(人気)」、その他「Be Advanced(進歩)」「Be Defined(定義)」とこれらのグループが好むカラーを紹介した。

一方「e-motion」では「感情の浮き沈みにより色の好みや選定に影響を与える」として、未来を思わせる鮮やかな色を選ぶ傾向がある「Be Dynamic(躍動)」、なめらかで金属感のあるシルバーやより高輝度のホワイトなどを好む「Be Deluxe(豪華)」の他、「Be Balanced(バランス)」「Be Exceptional(特別)」と各グループの傾向を説明した。

更に、自動車カラーと次世代の自動運転技術との関係を、自動検知システム「LiDAR」を例に解説した。

同システムはレーザーを発射させ、その反射速度で距離を測るというもの。実験では、ホワイトソリッドは入射してくる「LiDAR」の信号を強く反射するのに対し、ブラックソリッドは反射が弱く検知しにくいという結果となった。更に、シルバーはアルミフレークが乱反射を起こすため正面か斜めかの入射によって反射率が変化した。ナンシー氏は「自動運転車などの次世代自動車には『LiDAR』をはじめ、さまざまなセンサーが実装されることが予想される。現在反射が弱いカラーでもセンサーが検知しやすくなるような製品開発を行っていく」とし、次世代自動車技術に対応していく意向を示した。