ヘレウス・ノーブルライト社は、黒色石英ガラス材を用いた赤外線ヒーター「black.infrared(ブラックインフラレッド)」を開発した。

同品は照射面に高い赤外線を放射する高純度石英ガラスを採用した。また裏面には金属フィラメントを保護し高い反射性能を有する石英ガラスのコーティングを施すことで、従来の面状ヒーターにはない高いエネルギー密度を実現。一般的な面上の遠赤外線ヒーターのエネルギー密度は30~60kW/㎡だが、同品は最大200 kW/㎡と性能を高めた。また、均熱加熱や部分加熱など、顧客の用途に応じてフレキシブルに対応できる。

同品は高純度の黒色石英ガラスを用い、ケイ素及び酸素のみで構成される。半導体デバイスの性能に影響を及ぼす恐れがある炭素、鉄やチタニウムなどの重金属は使用してないため真空条件下、クリーンルームでの使用が可能。その他、同品とその電源の設置だけで使用でき、省スペース化にも寄与する。

同品の発売に伴い、日本法人であるヘレウスは国内で同品の試験設備を整えた。同社は「今後ますます多様化する厳しい条件を求める産業界の要望にきめ細やかに応えていく」としている。