日本パウダーコーティング協同組合が運営する粉体塗装研究会(会長・奴間伸茂氏)は3月18日、愛知県の旭サナック本社の粉体技術センター(PTC)見学会を行った。当日は会員など21名が参加した。
奴間会長は「PTCが完成したとお聞きして早く見学に来たかったので、今回こういう機会を得て嬉しく思います。私は1972年にこの業界に入ったのですが、そのときのテーマが粉体、水性、UVでした。その粉体をもっと盛り上げていきたいという思いがあって今も何とか頑張っています。今日は有意義な時間を皆さんと一緒に過ごしたいと思います」とあいさつした。
PTCは粉体塗装専用システムと分析機器を備えた実験センター。同社が技術開発アプローチとして掲げる①塗料使用量低減②不良率低減・生産性向上③エネルギー低減の実現に向けて、顧客とともに課題に取り組む際にも活用している。
見学会では粉体塗装システムの実演が行われた。被塗物が塗装ブース入口に設置されている三次元形状認識センサを通過して自動塗装を行う様子を見学し、自動ガンの追従性や塗着効率などを体感した。
また、PTCには塗料分析ができる各種計測機器を完備。塗料ごとの流動性や噴流性を数値化でき、塗装への影響を事前に判断できる体制を整えている。その他にも別工場の仮組試験センターや生産エリアなどを見学した。見学会後には場所を移して懇親会が行われ親交を深めた。