塗料プロショップとして新スタート DIY取り込みに注力

塗料ディーラーのムラテ(本社・愛知県名古屋市、代表取締役会長・村手幹雄氏)は津島営業所を拡張、リニューアルして「名古屋西支店」に名称を変更し新たなスタートを切った。在庫能力を強化することで店頭販売力を高めると同時に、DIYユーザーの需要取り込みを狙う。プロショップ機能を全面に打ち出し事業拡大を目指す。


昨年10月29日にオープンセールを実施。名古屋西支店は敷地面積600坪、建物面積100坪、駐車スペース40台分を確保している。セール当日は建築用・工業用ユーザーを中心に100社以上が訪れ盛況を呈した。加えて、新聞の折り込み広告を出した効果から家族連れなど地域住民の姿も見られた。

同社が需要の取り込みを狙うのがこうした一般生活者層であり、新ショップではそのための体制を整えている。
まず、入り口を2つに分けた。塗料や副資材などの商品棚に直結するプロ向けと、商品を展示し、相談・商談ができるスペースを確保した一般生活者を想定した入口がある。奥には実際に塗装体験ができる壁を用意。従来、公共施設などで開催してきた「塗り方教室」を自社で行う予定だ。

名古屋西支店の平澤慎一支店長(兼営業部長)は「2~3カ月に1度の割合で『塗り方教室』を開催しているが、そこには会社をリタイアされた方や若い主婦の方などが参加され、実際に自ら外壁を塗り替えた事例も複数ある。DIY需要は確実に増えていると実感している。ここで定期開催し材料販売だけでなく相談窓口としても認知されることで需要を取り込んでいきたい」と話す。

一般用の刷毛やローラーなど副資材を揃える他、建物2階には30人を収容できる講義室を設けており、塗装の講義+実践でより充実する。

テーマに関しては外壁塗り替えだけでなく戸建て・店舗の内装を想定して意匠性・機能性をテーマにしたものも企画していく。本社では総合的なリフォーム事業を積極的に展開しているが、名古屋西支店では「ペイントに絞ったプロショップとして展開していく」コンセプトを重視する。

工業用・自補の店頭売り

一方、プロユーザーに対しては在庫能力を高めて店舗販売を強化。建築用塗料や副資材のラインアップはもとより、特徴的なのが工業用塗料や自動車補修用塗料といった通常では店頭販売に不向きな商品群を充実させていることだ。
これまでも「工業用塗料や自動車補修用塗料でも現金で購入されるユーザーは少なくない」という。例えば工業用分野では板金業者、建材業者などが塗料を購入していくケースが多い。塗装を外注する際、外注先に材料を支給するためだ。材料支給で加工賃のみになりコストを抑えられる。

同社では調色設備を有し小口・変量対応が可能で、昨年からふっ素樹脂塗料の小口調色も始めた。「ふっ素樹脂系の小口調色は他社ではやっていない。メーカーに頼むと少なくても4kgから。当社では500gから対応可能。建材パネル1枚の塗装など、1kg単位のニーズはかなりある」との見方を示す。
また、自動車補修分野においてもソリッドカラーであれば調色販売も可能。実際、BP専門業者ではなくDIYで塗装するユーザーも一定数あるという。

店内では塗料メーカーの展示ブースも設けており、エスケー化研(建築汎用)、関西ペイント(全分野)、イサム塗料(自補修)、ナトコ(工業用)の最新製品を紹介する。また、今年から名岐営業所を閉鎖し名古屋西支店に統合した。



名古屋西支店としてリニューアル
名古屋西支店としてリニューアル
平澤慎一支店長兼営業部長
平澤慎一支店長兼営業部長
オープンセールの様子
オープンセールの様子
2階は30人収容可能な講義室
2階は30人収容可能な講義室
建築・自補修・工業分野の豊富な品揃え
建築・自補修・工業分野の豊富な品揃え

HOMEインテリア / DIY塗料プロショップとして新スタート DIY取り込みに注力

ページの先頭へもどる