「大阪マルテー祭」コロナ明けの号砲鳴らす活況

コロナ禍を越え、4年ぶりとなる塗装の祭典が開かれた。大塚刷毛製造は4月1日と2日の両日、大阪市のインテックス大阪で、刷毛・ローラー・塗装機器の総合展示会「大阪マルテー祭」を開催した。建築塗装、防水、インフラ維持保全、工業塗装、自動車補修など各分野の塗装ユーザー及び塗料販売店など全国から1万5,000人が来場。業界にコロナ明けの号砲を鳴らすビッグイベントとなった。


コロナ禍を挟んで4年ぶり、また大阪では9年ぶりとなる今回のマルテー祭は、大型コンベンションホール・インテックス大阪の4号館と5号館をフルに使って開催。大塚刷毛製造及び同社グループのコーナーの他、塗装資機材や塗料など200社近いメーカーやサプライヤーが出展、最新の商品や技術や情報が一堂に並んだ。

開会のセレモニーであいさつに立った大塚刷毛製造の脇伸一郎社長は、「今回は、2025年の大阪・関西万博を控えた大阪で9年ぶりの開催となり、万博に伴うインフラ整備や建築需要にお応えしたいとの思いを込め、"ペインティングエキスポ2023"をメインテーマとしました。また、コロナ禍収束後の新たな社会を皆様と手を携えて歩んでいきたいとの思いから"ネクストステップ次の1歩をともに"という言葉も掲げさせていただきました」と開催テーマを説明。

続いて、「人材不足や光熱費高騰の中で作業効率向上につながる新商品や新技術等を待望されているお客様のご要望にお応えすべく、全力で準備を進めて参りました。ご来場の皆様には、"見て、触れて、お試しいただける"というマルテー祭の特長をフルに活用され、明日からのお仕事のヒントに、引いては業界発展の一助となれば幸いです」と開催への思いを述べた。

インテックス大阪の4号館と5号館の全面で展開された今回のマルテー祭は、分野ごとに会場を大きくゾーニング。刷毛・ローラーを中心とした大塚刷毛製造のコーナー、建築塗装、工業塗装、自動車補修の分野ごとに広いコーナーが設けられ、それぞれの主要なメーカーやサプライヤーが軒並み出展。最新製品、最新技術、最新の情報を披露していた。

また今回、新たに設けられたエリアが、「インフラ長寿命化対策コーナー」だ。アスベスト、鉛・PCB対策、鋼構造物などインフラの長寿命化といった喫緊の社会課題に対して資機材や新工法の提案を充実させたもの。「橋梁の改修に伴う鉛・PCB対策、建物改修でのアスベスト塗膜除去などハードな現場が確実に増えている。難しい仕事である反面、大きなビジネスチャンスでもあり、それらの仕事に携わっているお客様のお役に立ちたい」(担当者)と同コーナーを設置した理由を説明。

このコーナーには関連メーカー30社以上が出展。調査・分析ツール、剥離剤、鋼構造物素地調整や乾式下地処理などの資機材に加え、アスベスト対策の湿式下地処理資機材では屋外エリアで実機によるデモンストレーションが行われた。

屋外コーナーでは、超高圧外壁ハツリシステムや湿式ミストエアーサンダー、汚水吸引回収外壁洗浄システムなど実機によるデモを実施。ここでデモ機を試した来場者は、「ハツリのパワー、吸引力や音など実際の使用感がよく分かり、とても参考になった」と仕事のヒントになった様子。"見て、触れて、試せる"マルテー祭の醍醐味を味わっていた。

また、刷毛やローラーの出品を充実させていた大塚刷毛のコーナーで、ひと際関心を集めていたのが「SWITCH(スイッチ)」の出品だ。ヘッド部(毛玉部)を交換して使用できるという革新性で話題の同品に、溶剤・水性兼用の新たなヘッド「マルチバリュー」が登場。今回の展示会限定で販売を始めるとあって、来場者の注文が相次いだ。

「SWITCH」は、軽量で洗浄性に優れるアルミ製のハンドルに、ヘッドを着脱して使用できる新時代の刷毛。ヘッドを交換して長く使えるコストパフォーマンスに加え、廃棄物を減らせるSDGsの観点からも話題を呼んでいる。溶剤用(伯爵)と水性用(伝翔)のヘッドに加え、溶剤・水性兼用の新たなヘッド「マルチバリュー」を今回の展示会で初出品、注目を集めた。

一方、会場のエントランスの特設ステージでは「ジャワネットたかなのマルテースペシャルショッピング」というイベントを展開。ものまねタレントのビューティーこくぶとシンディーが出展社の担当者とコミカルに掛け合って「あの声!あの通販番組!」のスタイルで出展各社の商品を紹介。会場を盛り上げ、来場者を楽しませていた。

なお、今回のマルテー祭は特別企画として「マルテーWEB祭」を同時開催。アウトレット商品やWEB祭の限定商品などお買い得品を多数用意している。開催期間は4月1日~28日までで、利用時間は6:00~22:00。なお、WEB祭へのアクセスは招待券に記載されている「WEB ID」と「パスワード」が必要で、来場した人は当日の招待券に記載されているものを、また来場できなかった人はマルテー特約販売店に招待券を申し込み、WEB祭にアクセスできる。



インフラ関連コーナーを充実
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塗膜ハツリの実機を試す来場者
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注目が集まる「SWITCH」
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ヘッド部を交換できる革新性
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刷毛づくりを実演、毎回人気のコーナーだ
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