光輝材メーカーのエカルトは、蒸着アルミ顔料「メタルアシリーズ」に新たにカラー蒸着アルミを開発、「METALURE Chrome」として国内展開を開始した。

蒸着アルミ顔料は、輝度感の高い金属調の意匠が得られる一方、顔料との混合で輝度感が落ちる課題を抱える。アルミ基材と顔料を混合したカラーアルミ顔料においてもメタリック感としては蒸着アルミに及ばないのが現状だ。

そうしたメタリック感と着色ニーズに応えたのが「METALURE Chrome」。蒸着アルミ自体に着色層を施したことで従来にない高輝度なカラーメタリック意匠を実現した。「着色顔料が少なく済み、輝度を落とすことなく着色できる」(担当者)と新規光輝材として今後の展開に期待を高めている。

色は、ブルー、ブラック、ゴールド系2色の計4色をラインアップ。

通常のアルミニウム顔料と比べて、各色ともフロップインデックス、グロスにおいて2倍以上の性能を確保。塗料への適用においても粘度など性状への影響はなく、蒸着アルミと同じ手法で処方できるという。

用途として想定するのは、工業品や自動車部品、シルク印刷など。「ボールミルやアルミでは出せない輝度感が最大の特長。中でもゴールド系においては、本物の金に近いきらびやかな意匠が得られる」(担当者)と話す。塗料においては、クロムメッキ代替としての可能性を高めるとともに、メタリック意匠による新たな付加価値展開に寄与する。