機能性塗料開発ベンチャーのスケッチ(東京都台東区、社長・島田靖弘氏)の販売会社で、断熱ガラスコーティング材トップシェアの節電ECOショップ(同)は新たなビジネススキームをスタートさせる。断熱窓ガラスコーティングの材工価格を市場相場の55%に相当する「節電ガラスコート55」を打ち出し、更なる普及を図るとともに、屋根、壁、内装の断熱塗装をラインアップ、「節電ECOハウス」のメニュー化を図った。5月23日、都内で開いた全国代理店会議で発表した。

東日本大震災の原発事故の影響で建物や住宅の節電、省エネの機運が一気に盛り上がり、コーティングやフィルムなど窓ガラスの断熱需要が急増、それに伴って参入各社の販売価格も上昇した。その後、住宅エコポイントの終了、節電からソーラーパネルによる売電へ、そして売電も終息局面に入るなど建物・住宅の省エネ対策は目まぐるしく変化している。

島田氏は「市場は変化しているものの、本質的には窓ガラスの熱対策は多くの人に求められている。導入しやすい価格で提供することで必要としている人に届けるのが我々の役目」と窓ガラス断熱コーティングの真の普及へ向け代理店各社に説明した。

その目的のため、近赤外線カット70%以上のタイプを、平米当たりの材工価格(上代)1万4,000円の55%、7,600円(税別)で提供する仕組みを整えた。近赤外線80%以上カットのプロタイプは1万6,000円を8,800円(税別)で提供する(材工/㎡)。

一方、断熱ガラスコートに加えて屋根、外壁、室内壁の断熱塗料を加えて建物全体を覆う「節電ECOハウス」の取り組みも始める。その材料としてサーモブロック・ジャパン(東京都港区、社長・三浦順一氏)の断熱塗料「サーモブロック」とタイアップした。

「大型中空ビーズの含有量で他社品との機能の差別化を明確にしている」(三浦氏)で、断熱塗料として唯一NETIS登録を受けている塗料。外壁に塗布した外断熱とともに、室内壁に塗布することによる断熱、結露防止、消音などの効果も合わせて訴求する。

節電ECOショップの断熱ガラスコートは国内での高い実績に加え、近年は海外での販売が急伸している。