日新インダストリー(本社・東京都新宿区、代表取締役社長・川西紀哉氏)は、国土交通省の新技術活用「テーマ設定型(技術公募)」における「露出した鉄筋等に対する除錆・防錆技術」に変性エポスプレーNEXTとアクアシールドスプレーが選定されたと発表した。

「テーマ設定型(技術公募)」とは、現場ニーズに基づき募集する技術テーマを設定し、民間などの優れた新技術を公募して実現場で活用・評価を行う方式のこと。

道路橋などの定期点検において露出した鉄筋に対しては、腐食進行抑制を目的に防錆剤を塗布するなどの応急措置が行われている。

国交省によると、腐食した鋼に対する防錆技術については、さまざまな技術が開発されているものの、どのような腐食状態を想定した技術なのか、錆の残存状態により防食性能に違いがあるのかなど、腐食が進行した鉄筋を適用対象とした防錆技術の性能が比較可能な形で整理されていないという。

今後、定期点検の実務において応急措置の質を保ちながら効率的に作業を進めていくため、製品の各種性能比較・評価を行い、適切に選択するために必要な情報を提供することが必要としている。

今回の技術公募は要求性能設定の参考とするものとなっており、その中で同社の2製品も選定された。

変性エポスプレーNEXTは、防食性・密着性に優れた2液形の変性エポキシ樹脂塗料をエアゾールスプレー化した製品。1つのスプレー缶の中で塗料液と硬化剤を混ぜる技術により、2液形でありながら、面倒な計量作業及び混合作業が不要。刷毛塗りに比べて塗りムラが生じにくく、手軽に持ち運べるなど、現場作業の負担軽減や効率化に寄与する。

一方、アクアシールドスプレーは、補修塗装現場における作業環境改善をコンセプトに開発したもので、近年の脱有機溶剤の需要に対応している。