建材メーカーのトーコーが今夏正式発売したリフォーム用棟換気「パッ換」が塗装分野でブレイクしそうだ。同品は住宅の屋根の塗装時に、夏の暑さ対策や小屋裏の結露対策に有効な棟換気をプラス提案できる新たなリフォーム商材。塗装業者でも簡便に設置できるよう施工を簡便化することに成功、施主への提案の幅を広げ、工事の満足度と付加価値を高めるメニューとして塗装業者の関心が高まっている。

戸建住宅の小屋裏は空気が滞留しやすく、夏場の室内温度の上昇や冬場の結露発生など住宅と生活環境に負荷を与える。このため住宅建築では小屋裏換気が施されるが、従来の軒から吸気して軒から排気する手法は換気の実効性が少ないことが指摘されていた。

これに対して、軒から吸気して屋根最上部の棟から排気する棟換気は最も換気効率が高く、同社は棟換気建材のトップメーカーにある。

今回発売した「パッ換」は、①既存の棟板金の上から排気のための穴を開け②穴の断面に水密のための専用テープを貼り③本体(換気口カバー)をビス留めするだけの3ステップで完了。「初心者でも1箇所当たり30分程度、少し慣れると15分程度で設置できるようになります」と、塗装業者でも扱える簡便な施工性を実現した。

住宅への負荷軽減や生活環境の改善に役立つ棟換気を提案することは、施主に好感され、かつ工事単価のアップにも貢献するこれまでになかった付帯メニュー。住宅塗装の付加価値商材として広がっていきそうだ。