大日本塗料は四国総研と共同開発した塗膜剥離抑制塗料「ケルビンα2.5」の販売を開始した。鋼橋やプラントなどインフラ設備の長寿命化に寄与するとして拡販を図る。

同品は線膨張係数に着目して開発された。線膨張係数とは温度変化によって素材サイズが変化する割合で、塗膜の線膨張係数は鉄に比べて5~6倍大きく、繰り返し行われる補修塗装によって厚膜化した場合、環境温度の変化によって剥離するリスクが高まる。

塗膜の線膨張係数を従来塗料の半分程度まで小さくすることで、塗膜の内部応力の高まりを抑制し、塗り重ねによる剥離リスクを低減できる。

国内では老朽化した鋼構造物が年々増えており、メンテナンス需要が高まっている。従来品とは異なり、補修塗装を重ねるほど塗膜の剥離を抑制できるユニークな同品の提案を進めていく。定価は5万8,500円/18kg。