水谷ペイントは4月1日、外装用塗料と屋根用塗料を合わせた計4製品を投入する。新製品の発売に先立ち2月18日に開催した「WEB新製品説明会」には全国の塗料販売店、塗装ユーザーら約150名が参加した。水谷成彦社長は「来年、創業100周年を迎える。これまで塗料用樹脂の合成技術を差別化に独自製品の開発にこだわってきた。今後も産学官連携を重視しつつ新製品の開発に注力していきたい」と述べた。6月には大型製品を投入する計画も明らかにした。

今回紹介したのは、4月1日に発売する①全汚染対応外装用撥水性シリコーン塗料「ユーロテックス」②窯業系サイディングボード専用水系クリヤー塗料「水系アシストクリヤー」③難密着基材対応高付着力外装用下塗り「高密着シーラー」④窯業系屋根材用サーフェサー「ハイパーサーフ」の4製品。

「ユーロテックス」は、ヨーロッパではポピュラーなシリコーンレジンエマルション塗料を同社が日本向けにアレンジした製品。完全艶消し塗料ながら撥水性、透湿性、耐候性に優れ、昨年先行発売した北海道、東北でも好評を得て、今回の全国販売につながった。

中でも差別化に据えるのが、撥水性と持続性。一般的なシリコン樹脂塗料を大きく上回るシリコーンレジン含有量に加え、塗膜中に高密度3次元撥水構造を形成し、塗膜機能の持続性を確保した。担当者は「樹脂合成技術を活用し、有機汚れ、無機汚れ双方の耐汚染性を実現した」と述べ、初期汚染が懸念される用途や基材内部の水分(湿気)が懸念される用途で効果を発揮する。

「水系アシストクリヤー」は、弱溶剤タイプ「パワーアシストクリヤー」の水系版。光沢保持率、色差とも溶剤系を上回る性能を訴求。「ウイルス感染対策として換気の重要性が高まり、より水系ニーズが高まっている」と今後需要拡大に期待する。

「高密着シーラー」は、2液タイプの有機・無機ハイブリッドシーラー。無機コーティングや光触媒塗料、フッ素樹脂塗料が塗装された難密着基材に対し付着力を確保し、塗り替えを実現した。

また同社は6月にも同様のWEB新製品説明会を開催する予定。そこで大型製品と位置付ける抗ウイルス・抗菌内装用エナメル塗料及びハイソリッド型1液NAD樹脂屋根用塗料を紹介する。