神東塗料は窯業サイディング向けの新たな改修システムをラインアップ、今春の発売に向けて準備を進めている。窯業サイディング表面の凹凸のエッジのスケの問題を解消するエッジカバーリング性に優れているのが特長で、下塗りと上塗りの2回塗りでサイディングの塗装が完了し省工程化による塗装工事の利益拡大に貢献する。戸建てやアパートなどサイディング外壁の塗り替えで優位性をアピールする。

新製品は、2液弱溶剤形シリコン樹脂塗料の「シントーHOMEシステム HS工法」で、下塗りの「HOMEプライマー」と上塗りの「HS-HOMEトップ」で構成する。

最大の特長は、下塗りと上塗り各1回塗りの2工程で窯業サイディングの塗り替えを完了できる点。石材調やレンガ調など意匠性が進化した近年の窯業サイディングは、表面の凹凸が深くなりそれらのエッジのスケの問題が塗装時に発生。下塗り1回、上塗り2回の3工程が最低でも必要とされていた。

この問題に対して同社は、塗料の顔料濃度と粘性を調整してエッジ部の隠ぺい性を克服、下塗りと上塗り各1回の2工程で凹凸の深い窯業サイディングが仕上がる塗装工法を確立した。「実は、4年ほど前にこのメカニズムによるフッ素塗料タイプの先行品を発売しているのですが、『サイディングボードの塗装が実際に2回で仕上がる』との評価がお客様(塗装ユーザー、職人)の間で広まっていることを確認。より広範な需要をカバーする目的で今回シリコン塗料タイプを投入します」(担当者)と満を持しての発売となる。

窯業サイディングが2回塗りで仕上がることに加えて、「塗膜表面が緻密なため、みずみずしく艶やかな仕上がりが得られるのもお客様の評価が高い点」と、プロの目に適う製品との自信を示す。緻密な塗膜により低汚染性も高めた。

また性能面では酸化チタンの表面を特殊処理するラジカル制御技術で塗膜の劣化因子を抑制、従来のシリコン樹脂塗料を超える耐候性を付与した。窯業サインディング塗り替えの決定版としてプッシュする。