木材保護塗料トップの大阪ガスケミカルは「昨年度は消費税増税の反動があった2014年度とは異なり、1年を通じて安定的に推移した」(担当者)とコメント。現場サポートやWEBサイトによるPR活動など地道な営業活動が奏功したと評価する。

新築・改修、プロ向け・DIY向けと全方位で「キシラデコール」シリーズを展開する同社が重視するのは、用途やユーザーに応じたきめ細かい品揃え。屋外向けでは低臭タイプの「キシラデコールフォレステージ」、白木用の「キシラデコールやすらぎ」、水性造膜タイプの「キシラデコールコンゾラン」をラインアップ。内部用でも「キシラデコール」と常備色を合わせた木部用ステイン「キシラデコールインテリアファイン」を投入するなど、屋内外でのブランド展開に厚みを加えている。

その中で同社が差別化に掲げるのは、一般建築から公共建築、文化財など45年にわたって積み重ねてきた実績。「事前にリスクを伝えることでトラブルを未然に防止することができる」と、実績に裏打ちされた情報発信がユーザー、施主の信頼を勝ち得ると判断。物件事例やカラーシミュレーションなどWEBサイトの充実化に努める他、8月下旬にはLINEを開始するなど、情報発信ツールの活用を積極化している。

直近では、改修需要の高まりを受け投入した「キシラデコールコンゾラン」の販売量が拡大。「明るい色にしたい、耐久性を持たせたい、吸い込みを抑えたいというニーズに応えている」と、今後の展開に手応えを示す。