吉田製油所は、木材普及促進法及び東京オリンピックが木造建築物の普及拡大を押し上げるとして、薬剤メーカーの専門性を生かした事業展開を指向している。

吉田善彦社長は「まだまだ白アリ及び木材の腐朽対策に関しては認知が低いのが現状。最近では個人の方からの問い合わせも増えているが、当社が情報発信を積極化することで予防措置から対策、メンテナンスまでをカバーできる体制を構築していきたい」と話す。

既に「クレオトップ」「クレオソート油R」など同社を代表する木材防腐剤製品においては、全国のホームセンターの8割の店舗で扱われる実績を有するが、今後同社が指向するのは、インスペクション(診断)に裏打ちされたサービス展開。「蟻害防止や木材劣化診断のスキルを取得し、施工業者と協業することで塗装+白アリ対策を組み合わせたシステムを確立していきたい」と話す。

現在、製品展開としては、木材防腐、白アリ予防、木材保護塗料など個人向けからプロ向けまで幅広くランアップ。白アリ予防駆除剤では、煙の力で住宅床下の白アリを予防する「白アリスモークマン」を開発した他、アメリカカンザイシロアリ用駆除薬剤として「ミケブロック」をラインアップ。キクイムシ対策として、エアゾールタイプの「キクイムシコロリ」を上市する。

また防カビ剤として投入した「かびZeroシリーズ」もデッキやルーバーなど屋外木部造作物の防カビ対策として人気を高めている。