木目を生かした仕上がり感と塗りやすさを製品コンセプトにする内外部木部着色塗料「VATON(バトン)シリーズ」。天然植物油を主原料とした油性浸透タイプの「VATON FX」を筆頭に濃色タイプの「VATONウッドプロ」、水性タイプの「水性VATON」を揃え、用途やニーズに応じたラインアップを確立する。

競合他社が塗り替え市場をターゲットに水性半造膜タイプを投入する中、同社は着色仕上げにこだわり、木質塗装仕上げの付加価値向上に努める意向。最近注力するのがカラーバリエーションの拡充だ。

同社は昨年、「VATON FX」「VATONウッドプロ」それぞれに"日本の伝統色"を投入。古来からある植物などをモチーフに、茶系やクリヤーが多い従来のカラーに一石を投じた。

色は「VATON FX」が桜色、空色、抹茶色、山吹色、「VATONウッドプロ」が濃藍色、藤色、緋色、小豆色の計8色。この他の色についても調色対応でニーズに応えていく方針。木材の柔らかな風合いと斬新なカラーリング提案が受け、設計関係や商業施設関係の引き合いを高めている。

更に同社は、VATONで着色後、2液ウレタン樹脂クリヤーをトップコートに施す着色クリヤー仕上げ(艶あり)を構築。透明感と耐候性を確保し、高級感を演出する。「木部用塗料は、アッセンブル技術と考えている」と担当者。今後もカラーを織り交ぜた仕上がり感のバリエーションを拡充していく。