水系専門塗料メーカーのインターナショナルペイントは9月下旬、現行の建築用塗料にメタリック意匠の付与を可能にする「対象製品設定水性カラーメタリック共通色見本」を開発した。

対象製品は、水性1液金属用塗料「水性メタルコート」及び水性1液多用途塗料「IPマルチコート」の2製品。対象2製品に対し、ブラック系、ブルー系、グリーン系、オレンジ系、イエロー系、パープル系、アカサビ系、レッド系、ピンク系の9色にトーン(濃淡)の異なる3種類を加えた計27系色のメタリック意匠を付与することができる。更に同社の水性種ペン「IPカラー」との相溶性を確保し、ユーザーによる調色も可能にした。

開発に際し担当者は「テーマパークや店舗関係、造形分野からメタリック意匠に対するニーズが高まっており、投入の準備を進めてきた」と説明。その上で「全色に高輝度アルミを採用しているが、あえて輝度感を抑え、5分艶相当にした」と述べ、上品でシックなメタリック仕上げを提供する。

適応素材は、対象2製品と同様、鉄、ボンデ鋼板、トタン、ガルバリウム鋼板、ステンレス、アルミ板、モルタル、コンクリート、スレート、木部、硬質塩ビパイプなど、素材適応の広さが特長。

金属面への塗装は、「IP水性メタルコートサビ止め」、各種ボードなど吸い込みのある面に対しては、「IP含浸シーラー」を下塗りし、上塗り2回塗り仕上げ。ローラー及びスプレー塗装に対応する。外部はクリヤー塗装を推奨する。

販売展開においては、メタリック既調合の水性1液、ローラー塗装を可能にするなど利便性を確保した一方、輸送・保管において厳格な管理を要することから慎重に進めていく方針。「仕上がり品質に関しては、塗装ユーザーの技能に委ねる領域が多い」とし塗料販売店、塗装ユーザーとの協業展開を重視する。