水谷ペイントは7月19日から21日までの3日間、オンライン形式で「2023年度第2回WEB新製品発表会」を配信した。今回は、3月に発売した建築塗料の新ブランド「ナノテクシリーズ」を中心に特長や提案方法について解説した。
「ナノテクシリーズ」は、外壁と屋根用塗料をパッケージにした塗り替え用塗料シリーズ。耐久年数を製品名に表記した他、1つのカタログ、カラーカードで塗料グレード、塗色が選べる分かりやすさが受け、販売量を伸ばしている。発表会では、発売以降採用された戸建て住宅、アパート、マンション、老人ホーム、店舗など20数物件の採用事例を紹介した。
外壁では、中位グレードの「ナノウォール15」の採用が多くを占めた。同品を採用した塗装業者からは、「タレが少なく塗りやすい」「かぶりが良い」「膜厚をしっかり確保できる」「ローラーの滑りが良い」など、作業性の良さに関するコメントが多く寄せられた。膜厚にムラが出ないよう粘度を調整したレオロジーコントロール制御技術を含め、作業性、仕上がり感に評価が集まった。
特に同社が強調したのは、耐久性へのこだわり。塗膜の劣化要因となるラジカルに対しては、①酸化チタンの表面保護②樹脂、塗料に配合したHALSによるラジカル捕捉③UVAによる紫外線吸収のトリプル機能でラジカル制御を実現。また「10」「15」「20」と製品名に盛り込んだ耐用年数についても「スーパーキセノンランプ180W/hの厳しい条件で光沢保持率を測定した」と科学的根拠から耐候性を示した。
耐用年数については、規定量を塗布する施工品質との両立が不可欠となるが、同社としては、樹脂によるグレード分けから耐久年数で塗料の付加価値を訴求していきたい考え。「住宅塗り替え分野でも塗り替え周期を伸ばすLCCの考え方が広まっている」と耐用年数によるグレード分けを勝機に捉えている。
発表会では、大阪本社で行った雨筋促進暴露結果(3カ月、6カ月)を公表。既存品の「ナノコンポジットW/F」、「ナノシリコンW」の試験結果も加え、営業資料に活用していくという。
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