日本ペイントは、変性エポキシ樹脂下塗り塗料「ハイポン20デクロ クリーンルーム用」を9月22日に発売した。精密機器製造工場など、クリーンルームが設置される施設の内部鉄骨に最適な下塗り塗料として販売する。

建築材料から放出される揮発性ガス(アウトガス)が半導体などの電子機器に付着すると、製造時の不具合の原因となる可能性が高いことに着目。アウトガスの放散速度を速めることで精密機器製造時のアウトガス汚染を防ぐ。

国内では半導体工場の新設が活発であり、塗膜から放散されるアウトガスの放散を抑制するクリーンルーム向けの錆止め塗料の需要が高まっている。 
その理由として、電子機器は通常よりも微粒子成分が少なくなるよう管理されたクリーンルームで製造されるため、アウトガスの抑制が重要となる。そこでアウトガスの放散速度を速めることで汚染を抑制する「精密機器工場向けクリーンルーム用塗料」として開発された。

従来品「ハイポン20デクロ」の付着性能や防錆性能を踏襲し、アウトガス放散速度データを備えた専用製品のため、採用製品のデータ測定などの工数が削減され、顧客の業務効率化にも貢献するとして展開する。

施工は刷毛塗装、ローラー塗装、エアレス塗装のいずれも可能で、2種ケレン面にも優れた防錆性と密着性を示す。防錆性は「JIS K 5551構造物さび止めペイント C種 1号2号」相当の性能を持つ。
容量は20kg(塗料液17kg:硬化剤3kg)、色相はグレー。材工共設計価格(施工面積300㎡以上)は2,260円/㎡(1工程)としている。