建設塗装会社のKMユナイテッド(本社・京都市、社長・竹延幸雄氏)は、フッ素樹脂塗料による進化形タイル調塗装「スーパーKEPT(ケプト)」工法を開発、市場展開に入る。磁器タイル調の高度な意匠を塗装で実現しつつ期待耐久年数を20年に強化、実用性を更に高めた。磁器タイルに代わる建物仕上げの新工法として普及を図る。

ビルやマンションなど外壁の磁器タイル仕上げは、剥落のリスクや10年ごとの打診調査報告に伴う維持コストの上昇で敬遠される方向にある。

同社は昨年、磁器タイル調の意匠を塗装で表現できる工法「KEPT」を発売、商業ビルやマンションの新築工事で実績を重ねてきた。今回、発売した「スーパーKEPT」は、ダイキン工業製の水性フッ素樹脂を採用、アクリルシリコン塗料の従来品に比べて耐久性が向上、期待耐久年数20年のロングライフ仕様に強化した。

KEPT工法は、押出成形板やPCコンクリートなど目地のある基材に塗装して磁器タイル調に仕上げる工法。下地に適した下塗りを塗布後、目地色、ベース色、パターン色を専用ローラーによる独自の技法で塗り重ねてタイル調の高度な意匠を表現する。専用のテンプレートを使ってランダムに色分けすることも可能だ。

磁器タイルに比べて安価な上に剥落のリスクはなく、打診調査の義務も当然ない。建物所有者の維持管理コストが下がる。また、改修時には色を替えて建物デザインを一新できるのもタイル仕上げにはない特徴だ。

押出成形板やPC向けの仕様と、RC・モルタル向けの弾性仕様も用意、改修需要にも対応できる。認定施工店による責任施工体制も構築、普及拡大に向けて積極展開を図る。