エスケー化研は環境対応型水系剥離剤「ハクリタイトエコST」を製品化、橋梁などの鋼構造物や建築鉄部の塗膜剥離向けに販売をスタートさせた。

鋼構造物の塗り替えでは旧塗膜の剥離作業はブラスト工法により行われてきたが、旧塗膜に使用されていたPCBや鉛・クロムなどの有害物質が粉塵化して飛散するという問題があった。

そのため近年では粉塵が発生しない剥離剤工法の採用が増えているが、「非塩素系剥離剤が需要を伸ばしているが、従来の非塩素系剥離剤には剥離性能が劣るなどの問題もあった」という。

新開発した「ハクリタイトエコST」は健康障害を発生させる特定化学物質を含有しない水系剥離剤のため、臭気も少なく、土木鋼構造物用塗膜剥離剤ガイドライン(案)による生分解性、魚毒性などの安全性に関する性能試験の基準を大きく上回っている。

剥離性能においても、従来の非塩素系剥離剤と比べて旧塗膜への浸透効果に優れ、塗膜を効率よく膨潤、軟化させる。ローラー、吹付、刷毛によって塗装が可能であり、タレにくく垂直面に塗装しても均一な剥離効果が得られる。

社会的に人手不足や作業者の安全性確保が重要視される中、同社では「ハクリタイトエコSTが鋼構造物の改修分野における新たな作業改善活動の一助となっていく」との見方を示し、拡販を図っていく。