戸建住宅などFRP防水の改修でヒットしている商品がある。オート化学工業の「オートンウレアックスHG」だ。施工性を大幅に簡便化したことで塗装店が扱え、住宅塗り替えの市場で広がっている。ベランダ防水を防水業者に外注する必要がなく、塗装店の利益アップにつながるとして好評だ。
FRP防水の改修ではトップコートのみ、もしくは防水層とトップを塗り替える「1プライ工法」があるが、いずれも下地処理に難点がある。サンディングでFRPの細かい繊維が飛散し、それらをアセトンで拭き取る作業など粉じん、臭い、音の発生は作業者のみならず住人にもストレスを与える。
またコテによる防水層施工(1プライ工法)、オープンタイム後のトップコートの塗布など専門性の高い施工を要し、ベランダ防水だけ専門業者に外注するなど塗装店のコスト要因となっていた。
同品はまず、専用プライマーの開発で密着性に難のあるFRP防水表面への密着性を確保。下地処理を不要にしたことで作業時間を大幅に縮めるとともに、サンディングやアセトン拭きに伴う粉じん、臭い、音の問題を解消。
同品による施工は、対象箇所の清掃・養生後に「専用プライマー」を塗布し、「オートンウレアックスHG」を2回塗布する。防水機能に加えそれ自体で高い耐候性を持つトップコートの役割も兼備するのが大きな特長。プライマー、ウレアックスともにローラーで施工でき、一般的な塗装店が簡便に扱える。FRP防水のためだけに防水業者を手配する必要がなくなった。
同品は1液ウレタン・ウレア樹脂を主成分とする防水材。促進耐候試験で20年以上の耐候性を実証している他、防錆やライニングにも多用されているウレア樹脂由来の強靭性や接着性、柔軟性、耐熱・耐温水性、耐薬品性など数々の特性を備えた。「オートンウレアックスHG」の荷姿は10kg缶で標準施工面積は12.5㎡(2回塗り、膜厚0.5mm)、色調はグレー及びライトグレー。
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