「ラジカル制御」技術という塗料の新たな耐候性概念を市場に定着させた日本ペイントの「パーフェクトシリーズ」。塗膜の劣化要因である酸化チタンのラジカルを抑える技術の導入により、シリコン樹脂グレードを超える耐候性を達成しつつリーズナブルな価格帯を実現。住宅塗装需要を中心に多くのユーザー層に支持された。

「樹脂のグレードによる従来の訴求とは異なり、耐候性のメカニズムを施主様にも分かりやすく伝えられるのがパーフェクトシリーズの強み。従って直需指向のユーザー様の支持が非常に高い」(担当者)と説明する。

建築塗装需要全般が軟調にある中で、パーフェクトシリーズに限っては前年比アップを続けている。「シリーズにラインアップした製品はいずれも売れ筋になっており、勢いが加速している」と建築塗料群の花形に成長。

各種基材に応じた下塗り材、難密着材への強付着シーラー、水性・弱溶剤・アロマなどバリエーションを持たせた上塗り、屋根用、塗膜防水、遮熱などシリーズ品を拡充、「更にラインアップを増やしていく」計画にある。

パーフェクトシリーズが伸びているのは耐候性能や価格面ばかりではない。被塗面にしっかりと乗るグリップ感やかぶり(隠ぺい性)の良さ、ツヤ感、色味など"現場"をこなしているプロだからこそ分かる"感覚的な違い"がヒットの背景にある。「パーフェクトシリーズの開発思想は"現場目線"。そのことがストレートに販売に反映されている」と自信を深める。