国内で初めて遮熱塗料を投入したスズカファインは、各樹脂系を揃えた豊富な品揃えと屋根用高日射反射率塗料JIS取得を積極化することで差別化につなげている。

主力製品となる弱溶剤2液タイプ「ワイドエポーレクール」は、LG級を除くフッ素系(1級)、シリコン系(2級)、ウレタン系(3級)とJIS K5675・2種(溶剤系)の全級を取得。更に鋼構造物用耐候性塗料(JIS K5659)及び建築用耐候性上塗り塗料(JIS K5658)のJISも並行取得し、体育館屋根など公共物件での採用拡大につなげている。またJIS規格外となるものの2年前から艶調整(7分、5分、3分)対応を受け付け、外観デザインにこだわりのある施主ニーズに対応する。

一方、水系遮熱塗料では、これまで高中明度領域に限り「クールトップスーパーシリーズ」でJISを取得していたが、昨年ウレタン系の「クールトップU」(1種3級)に加え、シリコン系の「クールトップSi」が低明度領域で1種2級を取得。これにより1種2級及び3級の全明度のJISを取得した形となり、今後は「クールトップスーパー」に統合するとの計画を示した。

この他、屋上防水層保護遮熱塗料や民間向け弱溶剤タイプの「ワイド遮熱αシリーズ」をラインアップするなど、戸建住宅、民間建築物、官庁など施主ニーズに応じた柔軟な製品対応力を武器にしていく考え。更に調色拠点の複数配備を計画するなど、納期短縮にも努めていくとしている。