中国塗料は2019年より展開している船体データ解析サービス「CMP-MAP」について、飯野海運保有のタンカーにおけるISO19030に基づく船体性能解析を対象に、日本海事協会から鑑定書が発行されたと発表した。

CMP-MAPの要素技術の中には「船舶性能の可視化を目的としたISO19030に基づく船体性能解析」や、「塗膜性能に悪影響を及ぼす航海実績を検出し、より適切な運航や最適塗装仕様を推奨することを目的とした就航プロファイル解析」がある。

しかし、これらの解析を実施するにあたって、顧客からのスムーズなデータ提供、解析結果の信頼性や透明性確保に課題があった。

そこで、海事業界内で合意されたルールで構成されたオープンプラットフォームである「IoS-OP」の活用で、顧客からのデータ共有の自動化や解析レポートのクラウドでの共有を図り、よりスムーズなデータの授受を実現した。

今後、第三者機関である日本海事協会の鑑定書発行により、更に解析結果の信頼性と透明性が高まるとの見方を示す。

また、CMP-MAPの要素技術2件が、日本海事協会の革新技術を対象とした認証制度(イノベーションエンドースメント)で製品・ソリューション向け認証(P&S認証)を取得した。

P&S認証を取得した要素技術は①PIR(Power Increase Ratio:馬力増加率)シミュレーション②性能解析と就航解析ソリューションの2点。

就航解析では、運航データをもとに船舶の稼働や停泊の状況を解析し、各船の運航に適した防汚塗料の提案や開発に活用する。これらの解析結果とPIRシミュレーションを組み合わせることで、より一層最適な塗装仕様のご提案が可能として、CMP-MAPによる船底防汚塗料の性能の見える化を推進していく。