ジャパントラックショー2022が5月12日から3日間、パシフィコ横浜で行われた。トラックメーカーや物流・輸送企業など143社・520小間が出展、3日間で5万3,355人が来場した。塗料関連ではイサム塗料と和信化学工業が出展した。

4年ぶりの開催となった今回はドライバーの運転支援技術、ITシステムを使用したトレーサビリティなどさまざまなサービスが紹介された。 

三菱ふそうトラック・バスは物流事業支援システム「トラックコネクト」や自動運転レベル2の技術を紹介。稼働中のトラックの現在地や移動経路などを顧客のパソコンでリアルタイムに確認できるサービスで、故障時のトラブルやドライバーの状況も把握できる。

いすゞ自動車はカーボンニュートラル(CN)の取り組みをテーマに、LNGを燃料とする大型トラックを出展した。ディーゼル車と比較して都市間輸送時のCO2排出量を約10%削減できる。また、LNGは液体燃料であるため、ディーゼル車とほぼ同等の時間で充填ができる。「燃料の搭載効率も良いことから、1充填あたり1,000km超の航続距離を実現した」とディーゼル車と比較しても遜色がないことを訴えた。

イサム塗料は車両荷台の木部を保護する「ウッドプロテクト」を出展。同品は強固な塗膜で雨や紫外線、走行時の荷台の揺れや物資の積み込みなどで傷つきやすい荷台を強力に保護する。傷ついた木を張り替える手間やコストを低減できるのも特徴の1つ。「当社のYouTubeチャンネルの紹介動画で再生回数が多い製品。木という資源を長く使うことに貢献することはSDGsの取り組みとも合致する」と説明する。

和信化学工業もトラックの木製荷台に使用する水性塗料「トラック木部用コート」を出展した。同品は塗装後40分で乾く速乾性が特長。防カビ剤も付与することで、積載物資などへのカビの移りも防ぐ。水性塗料にすることで作業者の健康面へ配慮するとともに、6カ月に1度の健康診断も不要になる。

同社は木工用塗料メーカーとして家具などをメインとしてきたが、市場の縮小から新たな需要を探っていた。その中で「日本はカーメーカーをはじめとした自動車関連産業の市場が大きく、多様な需要がある」として、そこに参入するための製品として販売を始めている。「今回の出展で事業者のニーズをつかみ、更なる製品展開に生かしたい」と市場を分析し、合致する製品を開発、改良していく。