中国塗料はCCUSを目的とした世界初の液化CO2輸送船に、高性能防汚塗料「シープレミア3000 PLUS」の採用が決まったと発表した。

同船は山友汽船が三菱造船の工場で建造し、竣工後は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「CCUS研究開発・実証関連事業/苫小牧におけるCCUS大規模実証試験/CO2輸送に関する実証試験」に活用される液化CO2輸送の実証試験船。

CCUSとはCarbon dioxide Capture, Utilization and Storageの略で、人為的に排出された二酸化炭素の分離回収(Capture)、有効利用(Utilization)及び貯留(Storage)に関する技術。

同社は塗料による環境対策として、低燃費防汚塗料による船舶からのCO2排出量削減を提案している。内航船用に開発された高性能防汚塗料「シープレミア3000 PLUS」は、独自のシリル樹脂技術と防汚剤Selektopeの組み合わせにより高い防汚性を発揮する。

同塗料は塗膜表面が超平滑に仕上がる技術を採用、従来の防汚塗料と比較して最大で5~8%の燃費削減効果が期待できる。同社は「本実証事業の一端を担えることは大変光栄であり、弊社の経営方針の1つであるカーボンニュートラル実現への貢献としても意義のある実績となります」とコメントしている。