中国塗料は昨年12月から住友重機械マリンエンジニアリングに国内初の薄膜型ショッププライマー「CMP セラゼウス」の出荷を開始した。

従来型ショッププライマー「セラボンド2000」は1998年より20年以上にわたり日本の造船所の一次防錆用プライマーとして標準採用されてきた。 

このほど、「セラボンド2000」の後継として発売する「CMP セラゼウス」は、独自の薄膜化技術により、平均膜厚を3割以上薄くしても従来型と同等の防食性能を維持。加えて造船工程における溶接・溶断加工性など各種性能の向上が期待できる。

同社では薄膜型ショッププライマーについて10年前から検討してきた。2014年に最初の試作品が作られ、いくつかの造船所の実際の設備にてフィールドテストを行いながら時間をかけて改良を重ね開発を完了した。

また、この間に第三者機関におけるIMO PSPCルールに沿った試験に合格し、各船級協会から認証を得ている。

同社によると、薄膜型ショッププライマーを使用することで、塗料とシンナーの使用量を最大約4 割低減、VOC総排出量を最大約3 割削減することができるとしている。