アクサルタコーティングシステムズは9月1日、自動車補修用水性クリヤー「クロマックス CC 5000 WB パフォーマンスクリヤー」及び「スタンドックス プロフューチャー WB クリヤー K9100」の2製品を上市した。8月27日に記者発表会を行い、同製品を披露した。

両品は独自の樹脂設計で60℃×30分と通常の溶剤クリヤーと同程度の乾燥性を確保した水性クリヤー。従来品に比べてVOC排出量を60%削減でき、作業環境の改善にも寄与する。「作業性を犠牲にしない」というコンセプトのもと、仕上がりと乾燥性を追求。堅牢でポリッシュ性にも優れる。

発表会で同社の上野啓社長は「本来3月に開催される予定だった国際オートアフターマーケットで披露したかったが、新型コロナウイルスの影響で開催が中止、発表がずれ込んだ。その分、製品のブラッシュアップもでき、ユーザーの生産性を落とすことなく作業できる水性製品に仕上がった」と自信を示す。

同社では工業用でも一部で水性クリヤー製品があり、60℃×30分の乾燥性を一つのベンチマークにとして開発を行った。今後両品を水性クリヤーのスタンダード製品にすべく積極展開していく。「既に試験的に使用してもらったボディショップからは作業性など良好な結果を得ている。まずは当社の塗料を使用している工場に向け提案していく」と営業方針を説明した。同社では将来的に水性下塗り製品の発売も検討しており、オール水性システムとして体系化していく予定。

製品説明後に行われた実演では、実際の自動車パネルに今回の新製品を塗装し、作業時間や仕上がりを披露した。