ターナー、単独イベントに600人集客
DIYペイントとアートが融合

「塗料や絵具という商品を通して『色を楽しむ、色で暮らしを彩る』という、色そのものを事業のコアにしていきたい」(地平宏社長)というターナー色彩。そのコンセプトを体現するイベント「ART&DIY FESTA」が9月24~25日の2日間、東京・千代田区の会場で開催された。雨模様にもかかわらず親子連れなど600名もの人が来場、バラエティ豊かに用意されたワークショップを楽しんだ。


「ART&DIY FESTA」は東京・千代田区の旧練成中学校の建物をアートや文化活動の拠点として利用した「アーツ千代田3331」と、ターナー色彩のショールーム「カラースパイス」が近接していることから両会場で連携して開催された。

フェスタの内容は同社の商材を使った消費者参加型のワークショップイベントだが、その種類の多さに驚く。
メイン会場であるアーツ千代田の1階フロアではDIYペインティングのワークショップが中心。
ミルクペイントを使って100円ショップの缶や鉢をリメイクする「オシャレなリメ缶・リメ鉢講座」や「チョークボードペイントとアンティークワックスでミニ黒板づくり」は人気のアンティークテイストの仕上げ方を学べるとしてお母さんたちに人気。

「布えのぐでおしゃれなトートバックをつくろう!」では布製の小ぶりなトートバッグにステンシルでペインティング、かわいいオリジナルバッグをつくることができる。どのワークショップも体験はもちろんのこと、持って帰ることも嬉しい作品づくりばかり。子供たちはもちろん、お父さんやお母さんも夢中だ。

一方、アーツ千代田の地下フロアでは絵の具を使ったワークショップを展開。「オリジナルの絵具をつくろう!」では樹脂と顔料を混ぜて絵具づくりに挑戦する。赤、青、黄の顔料を自分なりの分量で混ぜてオリジナル絵具をつくるが、色によって顔料の混ざりやすさが違うなど「普段何気なく使っている絵具ですが、こんな風にできていたんですね」(参加者)と新鮮な驚き。

この他、お皿に見立てたボードに好きな絵具で食べたいものや好きなものを描く「食堂」や、絵具を使ったカラフルな書道体験ができる「書道室」などユニークなワークショップが繰り広げられた。どのワークショップも親子連れや友達同士などで盛り上がっている。

会場の配置としては1階がペイントフロア、地下が絵具フロアといった構成だが、人の流れに特徴的な動きが見られた。1階、つまりペイントに関心のある参加者が地下フロアに立ち寄るよりも地下フロアの絵具ユーザーが1階のDIYペインティングにも参加するケースが目立ったことだ。

絵具には「アート」という潜在的な特殊性があるのに対し、「塗る」ことに慣れている絵具ユーザーはDIYペインティングにハードルがないということを示している。

画材市場の縮小で同社の得意先である画材店は厳しい経営を強いられており、その支援策の一環で画材店の店頭に「ミルクペイント」を始めとしたDIYコーナーを設置、アートとDIYが融合した新たなビジネスモデルを提唱している。「手を動かして『塗る』という意味では、絵を描くことも広い意味でDIYの範囲。絵具ユーザーにペイントDIYの楽しみを知ってもらうことで画材店の活性化につながる」(地平社長)という構想だ。地下(絵具)から1階(ペイント)へという人の流れからもその可能性が見てとれるとともに、絵具ユーザーというDIYペインティングの新たな潜在層も感じさせた。

9月24・25日(土日)の両日を合わせて来場者は約600人。ホームページやSNS、ショールームでの告知の他、8月に出展したDIYホームセンターショーでも宣伝。親子連れで参加したお母さんは「DIYショーのターナーさんのワークショップがとても楽しかったので今回も参加しました」と笑顔でコメント。DIYファンの広がりを感じさせる。

「モノからコトへと消費マインドが移っている中で、絵具、塗料という商品そのものよりもそれらを通じた『色』で価値を提供し、ビジネスの成長を目指したい。色の使い方や楽しみ方、物語性など心の豊かさや幸せ感につながる色彩ビジネス」(地平社長)に焦点を定めている。



会場のアーツ千代田3331
会場のアーツ千代田3331
ステンシルでオリジナルバッグに
ステンシルでオリジナルバッグに
20161012-8-3.JPG
20161012-8-3.JPG
絵画づくりに興味津々
絵画づくりに興味津々
どのワークショップも人気だ
どのワークショップも人気だ

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