ターナー色彩がDIY用途向けに発売した「窓ガラス用遮熱ペイント」(商品名)が話題を呼びそうだ。"塗って剥がせる"がコンセプトの同品は、夏は窓からの日射の侵入をカットして暑さを抑制、冬場は日射を取り入れて部屋の暖かさを確保するといったユニークな使い方が可能。ガラス面への塗装といった施工のハードルも逆転の発想でクリアした。家庭における暑さ対策や省エネ効果で人気が出そうで、ホームセンターやECサイトの関心が高い。

新発売の「窓ガラス用遮熱ペイント」は、水性の合成樹脂塗料。室内側の窓ガラスにローラーやスポンジで簡単に塗れ、日射の侵入と紫外線をカットする。同品を塗った窓ガラスでは、ブランクに対してマイナス5℃の遮熱効果を計測、紫外線も98%カットした。

同品のユニークなポイントの1つめは、"塗って剥がせる"窓ガラス用塗料という点。部屋の温度上昇を抑えたい夏場は、窓からの日射の侵入を塗膜がカット。逆に、部屋を暖かくしたい冬場は塗膜を剥がして日射を取り入れるといったように季節に合わせた使い方が可能だ。「塗膜をフィルム状にきれいに剥がせるよう、粘度と膜厚制御に工夫した」(同社・技術部)と説明。

窓からの日射コントロールにより家庭における省エネ効果が期待できる他、塗って剥がせるため賃貸住宅でも利用できる。

2つ目のポイントは、模様ガラス(凹凸ガラス)調の仕上がり意匠と、それに伴う施工の簡便性だ。

例えば同品をローラーで塗布した場合、ローラーマークがそのまま仕上がり意匠に反映し、模様ガラス調に仕上がる。このためガラスの透明性や歪みを気にする必要がなく、DIYに適合したラフな施工性を確保した。

「施工の簡便性だけでなく、模様ガラス調の意匠が目隠し効果にもなる」(同)と、"ガラス=透明"の概念を払拭したことでユニークな製品開発を実現。色調はより目隠し効果の高いシルバーと、すりガラス調のクリヤーを用意した。

同品は、容量330gで90cm×200cmの窓ガラス2枚を塗装可能。上代設定は2,420円。出荷単位は3本。ホームセンターやDIY向けECサイトなどから早くも引き合いが来ている。