扉を開くビジネス、塗料業界と共有したい

斬新な意匠の内装塗料「スパークルペイント ポリストフ(以下ポリストフ)」の販売を始めたカラーワークス(本紙1月22日付既報)。地域の塗料販売店を通じて市場に提供する「取扱店制度」も新たにスタートさせた。ポリストフを始め、同社が厳選した5つの塗料から取扱店制度の商流に乗せ、業界企業とビジネスを共有する。ポリストフの商品力や、新たに展開を始めた「取扱店制度」の狙いについて、同社副社長の秋山千惠美さんに聞いた。

 


――今回新たに取扱店制度をスタートさせ、その目玉商品にポリストフを据えました。理由を教えてください。
「差別化と囲い込みができ、手離れもよく、塗料販売店さんのビジネスをサポートできると考えたからです」

――といいますと。
「カラーワークスではこれまで、「FARROW&BALL」や「VALPAINT」「Hip」などブランドごとに代理店を設け、ある意味クローズドなスタイルで展開してきました。色彩の提案はもちろん、ストーリーや思いを語れる熱量だったり、特殊な塗装テクニックが必要だったりと、それぞれに専門性が求められたためです。ですが今回販売するポリストフは、細かい説明を必要としない見た目のインパクト、誰でも塗れる手離れの良さから地域の塗料販売店さんにも扱っていただけると判断しました。と同時に、ポリストフを次の展開へのきっかけにしてほしい気持ちもあります」

――新たな展開の足掛かりになると。
「ええ。この塗料にはそのポテンシャルがあると思っています。なぜなら、設計活動というスキルが販売店さんに備わり、事業が広がると思うからです」

――詳しく聞かせてください。
「クリスタルのように輝き、豪華さと気品を併せ持つポリストフは、見た目のインパクトがすごく大きい。加えて、塗料はもちろん他の内装仕上材にはない唯一無二の表情ですから、設計やデザイナーさんなどに興味を持っていただきやすく、設計活動にスムーズに入れると思います。他と完全に差別化できますから塗料販売を囲い込めることはもちろん、地域の設計やビルダーなどとつながることで施工ビジネスに乗り出す機会も出てくると思います。新たな展開への足掛かりとして有望ではないでしょうか」

――ポテンシャルがありそうですね。
「ローラーだけでここまでの高級感と意匠性のある水性塗料が今までなかったので、まずはたくさんの塗料販売店の方にポリストフの良さを知っていただきたいと思っています。意匠性塗料というと施工が難しいと思われがちですが、ポリストフは特殊技能が不要で、汎用塗料の感覚で塗装できます。新しい武器として使用していただき、新規開拓やお問い合わせ増加の起爆剤にしていただけたら。今回の取り組みで、取扱店(塗料販売店)様向けの新しい価格も設定しました。営業サポートやサポートツールなどもあります。詳しくは説明会を設けておりますのでお問い合わせください」

――取扱店制度では、ポリストフを筆頭にカラーワークスの他の商品も加わるということですが。
「そうです。まずは5つの商品から扱っていただくことになります。いずれもカラーワークスが磨きをかけてきた自慢の商品で、インパクトがあり、他との差別化が明確な塗料です」

――どのようなものになりますか。
「ポリストフの他に、メタリックペイントの『モアレ』、スエードペイントの『バルレンナ』、ミネラルクレイ系天然塗料の『アンティークマッド』といった海外の意匠性内装塗料と、木部用水性ステインの『ウッドナチュラルガーデン』の5つです」

――インパクトや差別化のポイントとは。
「例えば、繊細なシルクのように仕上がるメタリックペイントはモアレの他に見たことがありませんし、アンティークマッドという天然クレイ系の商品は、紙粘土を重ねたような表情を出すとても面白い材料です。そして、木部用水性ステインのウッドナチュラルガーデンは、1回塗りで耐久性に優れた木材保護塗料です。最も売れ筋の木材保護塗料と実曝で比較試験をしていますが、耐久性の高さでは断トツの違いを見せています。これも差別化商品として面白いと思います」

――取扱店制度を通じて、塗料業界の企業とも距離が近くなりますね。その先の展望のようなものはありますか。
「カラーワークスがこれまでやってきたことは、端的に言えば『色を通じた豊かな暮らしづくりへの挑戦』です。色の可能性を見出し、色の価値を創造し、色を通して社会や人々と共感、共鳴して豊かな暮らしづくりにアプローチする。そうした方向性を塗料業界の人たちと共有したいですね。色を基点にビジネスを創造していけるのは、塗料業界ならではの特権だと思うし、多くの人の感性に働きかける色には大きなポテンシャルがあります」

――色の可能性を業界の人たちと共有する。具体的なプランはありますか。
「私は、カラーワークスとは別に「カラーマイスター協会」という組織を運営しているのですが、そこに参加していただくのも一案ですね。色を使いこなしてビジネスや暮らしに活かせる講座などを開設しているのですが、建設やインテリア、ファッション、コスメ、ブランドショップから主婦の方まで多くの方に受講いただくとともに、色のスキルを高め合うサロンのような場にもなっています。塗料業界でも色に関心のある方が参加されると、とても刺激を受けると思います。そうした社員さんが増えることで会社に活気も生まれるでしょうし、若い人たちの人材採用にもプラスに働くと思います。色を基点に高め合っていきたいですね」

――ありがとうございました。



秋山千惠美さん
秋山千惠美さん

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