早くも折り返しを過ぎた2025年。第2次トランプ政権の発足で始まった今年は、例年にも増して騒がしい前半となった。相互関税だ、戦火の拡大だと派手な出来事に目を奪われているうちに、大事なことも"本番"を迎えていた。そう、「2025年問題」である▲団塊の世代の全員が75歳以上の後期高齢者になる今年を境に、超高齢化社会に突入する日本。社会保障費の増大や医療・介護サービスのひっ迫などさまざまな問題の噴出が予測されるが、業界的に見れば「いいお客さん」と「いい職人さん」の退出が痛手だろう▲バブル期に働き盛りだった団塊の世代の人たちは、消費に旺盛でそれなりの貯えもある。「隣が塗り替えたからウチも」「近所の手前きれいにしておかないと」と世間体を気にして自宅を塗り替える人も多く、この世代が需要を引っ張ってきた。その「いいお客さん」たちが"最後のリフォーム"を終えた今、住宅塗装市場の変調が鮮明になっている▲そして「いい職人さん」たちの引退。若手の指導などでまだ頑張ってくれている団塊世代もいると聞くが、さすがに「もう勘弁して」の心境だろう。"技"の途絶が加速する▲2025年7月5日に大災害が起きるとネットで飛び交った流言も、から騒ぎで終結。とはいえ災害級の暑さは続いている。みなさんご安全に(K)