塗料販売業向け販管ソフト大手のニューマネジメントシステム(本社・東京都足立区、社長・青木文雄氏)は、主力ソフトの「スーパー塗料」に搭載する新たな価格改定機能を開発、リリースした。塗料メーカー各社の値上げが本格化する中、塗料販売店における価格改定作業を効率化し利益損失を抑えるのが目的。

世界的な原材料価格の高騰を受け、塗料メーカー各社は値上げを打ち出している。塗料だけでなく副資材や運賃も価格改定の気運が高まっており、本格的な値上げシーズンに入った。

これに伴い、価格改定の作業に追われるのが塗料販売店の現場だ。膨大な商品の仕入単価を改定日に合わせて修正する作業に加え、売価の設定には更に煩雑な作業を強いられる。得意先ごとの契約単価や標準売価(ランク単価)、販売量に応じたスライド単価などの売価計算をそれぞれの商品で行い、それを元に得意先と交渉、最終的な売価が決まるという煩雑で根気のいる仕事だ。

仕入の値上げから売価の改定までの期間が伸びるほど利益の損失が大きくなり、そのタイムラグを短縮化するのが塗料販売店にとって共通の課題。

ニューマネジメントシステムでは今回の価格改定の時期に合わせて開発を急ぎ、「新・価格改定機能システム」を提供できる体制を整えた。

同システムは、価格一覧データをExcelに取り出し(エクスポート)、Excel上で価格を編集、変更済みのExcelデータをシステムに取り込む(インポート)ことができるようにした。Excel上で編集できる項目は、新仕入単価とその改定日、得意先に向けた契約単価や標準売価(ランク単価)とその改定日など。

今回、Excel編集を実現したことで、システム内で改定作業を行う従来の方法に比べ一気にスピーディーに入力できることに加え、自社独自の計算式で価格設定を行えるなど自在性が高まった。「今後、商品の価格だけでなく、物流費(配送費)など価格改定の頻度が高まることが予想されます。Excel上で価格改定作業を行えることで、そうした事態にも対応しやすい」(担当者)とし、塗料業界に精通しているからこそ得られる情報をいち早くキャッチしてシステムに反映、課題解決をサポートする。塗料販売店の作業負担の軽減と利益損失防止に役立ちたい意向だ。

なお、新・価格改定システムは今秋リリースするVer.15に標準搭載する他、現行のユーザーにも提供を始めており、「多くの反響をいただいています」と同社。問い合わせ・機能デモは、同社営業担当者またはホームページの問い合わせフォームまで。

また、「スーパー塗料の導入」には、IT導入補助金(最大450万円)を活用できる。申請手続きは支援事業者の同社がサポートすることで採択率が上がる。申請締切は、9月末(3次申請)、11月中(4次申請)。