滋賀県塗料商業会(理事長・青山茂氏)と日本ペイントは昨年11月18、19日の2日間、滋賀県立長浜養護学校(校長・野坂眞弘氏)で塗装ボランティアを行った。当日は、同校の生徒・児童ら約30名が参加し、塗装作業を楽しんだ。

同校は県内最北の養護学校として昭和54年に開校。小学部、中学部、高等部から成り、現在約200名の生徒・児童が在籍する。田畑に囲まれた自然豊かな場所で県内屈指の積雪地帯としても知られる。

塗装ボランティアに至った背景は、同校の保護者や地元関係者などで組織する地域支援本部の関係者が知縁のある川北塗料に話をもちかけたのがきっかけ。既に製販装共同の塗り替え支援事業は終了していたが、滋賀塗商と塗装によるCSR活動を積極化している日本ペイントが依頼に応じ、塗装ボランティアの実施が決定した。塗料は日本ペイントが抗ウイルス・抗菌塗料「PROTECTON インテリアウォールVK-500」を提供した。

今回、塗装したのは、校舎1階にあるプレールーム壁面80㎡。子供たちが身体を動かすスペースとして活用している場所で、開校以来手つかずだったこともあり、壁面に剥がれが見られるなど劣化が進行していた。

当初は、夏休みを利用して組合メンバーと同校の教職員で作業を行う予定だったが、コロナ禍で時期を見送り。秋に入り、緊急事態宣言が解除された今であればできると、急遽子供たちを交えてのプログラムに変更した。

1日目は、高等部の生徒が細かな作業を要する養生と下塗りを実施。2日目は中等部と小学部の児童が上塗りを行った。野坂校長は「道具や養生の説明を熱心に聞いている児童たちの姿が印象的でした」と初めて触れる塗装に子供たちは興味津々。来春で卒業する高等部3年生の生徒たちは「自分たちがやったものを残すことができて良かった」と話していたという。

施工終了後は、日本ペイントが記念品として「PROTECTON バリアックススプレー」1ケースを贈呈した。

同校の他にも予算不足から補修ができないままになっている公共施設は後を絶たない。地道な活動ながら、塗装体験の機会を提供していく支援活動の価値が高まっている。