女子卓球部を設立した日本ペイントホールディングスは、女子世界ランキング34位(4月時点)の加藤美優選手と所属契約を締結した。4月25日に記者会見を行い、加藤選手と改修を終えたばかりの卓球専用体育館を披露した。

グローバルトップメジャーを目指す同社が期待するのは、スポーツを通じた一体感の醸成。田堂哲志社長は「(アジア合弁事業の持分取得を含む)グループ会社の再編により従来と組織が大きく変わった。それによりグループ社員が団結し、一体感を持った運営が不可欠となっている。そこで女子卓球部を一体感を醸成するためのシンボルにしたい。所属選手の勝利への執念や努力に共感し、自らも積極的にチャレンジすることを恐れない企業風土が作り出されることを期待している」と述べた。

所属契約選手第1号となった加藤選手は東京都武蔵野市出身の18歳。3月に行われたアジア選手権ではベスト16に進出、5月にはドイツで開催される2017世界卓球選手権ドイツ大会の個人戦に日本代表として出場する。加藤選手は「アジアでも有名な会社の所属となり嬉しく思っています。同世代に強い選手がたくさんいますが、東京オリンピック出場を目指して努力していきたい」とコメント。加藤選手をスカウトした同社卓球部の三原孝博監督も「ラリー力、繊細なボールタッチは天才的なものがある」と今後の成長に期待感を示した。

ユニフォームは、タレント、デザイナーとして活躍するプロ卓球選手の四元奈生美さんがデザインし「塗料にちなみ刷毛で塗料をさっと塗ったイメージにしました」とパステルカラーを基調とした迷彩柄をあしらったデザインに仕上げた。

また今回卓球部設立に際し、福利厚生施設として利用していた体育館を卓球部の練習拠点として改修した。同社総務部長兼卓球部部長の伏見哲氏は「公式試合が3面分取れるスペース。床には国際仕様に対応したフロアマットを採用し、気流に影響を受けない空調システムを導入した」と将来的には公式試合の開催も見据えている。

今後は加藤選手のサポートを行っていく一方、今年度内にも日本リーグ加盟に必要な選手を追加獲得する予定(最低4名必要)。2018年度に2部リーグに加盟し、2019年度の1部昇格を目指すとしている。